同僚だった人の話

600 :本当にあった怖い名無し:04/10/19 17:18:10 ID:tAl2deNE
同僚だった人の話 

夏のある夜、仲間5人くらいで肝試し行こうかって話になった。 
まあ、良くある話だ。 
北海道札幌市の郊外の心霊スポットを巡り、どうと言う事も無く市内に戻ってきた。 
でも…やっぱりなんとなーく怖かったのでお参りに行こうか、という話になった。 
場所は北海道神宮、中央区に位置する大きな神社だ。 
夜中に肝試しをして、ここへ来た時には既に深夜、午後2時くらいだったか。 
車を降り、境内に入る。 
勿論人っ子一人いない。 
しん・・・と静まり返る境内に5人の砂利を踏む音だけ。 

ジャリ・・・ジャリ・・・ジャリ・・・ 
 ジャリ・・・ジャリ・・・ジャリ・・・ 
  ジャリ・・・ジャリ・・・ジャリ・・・ 

5人は怖さも相まって黙って奥へと進む。 

神仏を奉る神社とは言え、こんな夜中にお参りするもんじゃないな・・・ 
こえぇぇよ~、とか思いながらも先へ進む。 

ジャリ・・・ジャリ・・・ジャリ・・・ 
 ジャリ・・・ジャリ・・・ジャリ・・・ 
  ジャリ・・・ジャリ・・・ジャリ・・・      ジャリリ 

5人の歩調の後ろから、自分達とは違う足音。 

「なー・・・、なんか後ろから付いてきてねぇ・・・?」 
「なんか、いるみたいだな・・・」 
「皆で一斉に後ろ向いて見てみようか・・・」 
「よし、んじゃ、いっせーのせで見てみるべ」 
「・・・・。」 

「いっせーのせっ!」 

赤い着物着た女の子がいた。 

驚いて固まっている内にすぐ消えた。 
「今、女の子居たよな・・・」 
「赤い着物着たやつだろ・・・?」 
その後お参りを放棄して、脱兎のごとく車まで戻ったそうです。 
5人全員が見たのにも関わらず、どんな顔だったのか覚えていないんだと。 

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