186 : 死ぬほど洒落にならない話。[] 投稿日:03/06/27 20:48
梅雨時だった。 
親方から、なんとかオレの顔を立ててくれ、義理があってどうしても引き受けねえわけにいかない仕事 
が重なっちまった。なんとか引き受けてくれって拝み倒された。山を三つも越えなきゃア行かれねえど 
田舎へ仕事に行く事になった。親方に頭を下げられちゃあ、断るわけにはいかねえ。 

けちな仕事だった。半分ほど仕上げた頃にゃあ日がとっぷりと暮れて、一つ二つ雨粒が落ちてきた。早 
いとこ宿へ戻らねえとずぶ濡れになっちまう。急いで道具をまとめて帰ることにした。 
早足で峠道にでて、三屋の辻だかってとこを曲がると、バラバラバラバラと本降りになってきた。ひょいっと 
前を見るってえと、水車小屋の横に今にも潰れそうな堂があった。軒先に腰掛けると、堂の中から女の声 
が聞こえてきた。 

「この雨は、なかなか止みそうにもないよ。どうだい、中へ入っていっしょに雨宿りしちゃあ」 
年の頃は30過ぎたぐらいの張りのある声だ。 
「そうだなあ、おれも仲間にいれてもらおうか。」といって中へ入ると、女が一人で仏さんの前に座っていた。 
ろうそくの明かりに照らされた女の顔を見ると、こんな辺鄙な土地じゃあ見掛けねえようないい女だった。 
聞いてみると、隣の町の飲み屋へ出稼ぎに行く途中だと言った。 
女が持っていた酒を2杯、3杯と飲んでいくうちに、ふたりともいい心持になった。 

オレは酒の勢いも手伝って、女の手を引っ張って抱き寄せた。女は抵抗するでもなく、オレのひざの上に 
崩れれかかった。着物の裾に手を入れてまさぐろうとした時に、女が言った。 
「ねえ、まだ始まったばかりじゃあないか。あせるこたあないよ。あたしはねえ、ここをなめられるのが 
大好きなんだよ、おまえやってくれるかい。」 
そう言って俺の手を握って、股間にもっていった。 

願ったり、叶ったりだ。まさかど田舎で、こんないい女を抱けるなんて夢にも思っちゃあいなかった。 
オレは女の着物の裾を広げた。真っ白い太腿の奥に、艶のいい陰毛が茂っていた。 
股にかぶりつく様にして顔を埋めると、ふっくらとした女の外陰に唇が触れた。オレはもう夢中になって 
嘗め回した。女はのけぞるようにして喘いでいた。 

「あんたねえ、そこの上の方を吸っておくれ、ああ、、そうだそこだよ。そこが一番気持ちいいんだよ。 
そこを力いっぱい吸っておくれ。あーーいい気持ちだ。」 

その時だ、俺の口に何かヌルヌルとしたものがいっぱい入ってきた。 
「あんた、それはあたしの愛液だよ、飲み込んじゃっておくれ。もう一回吸っておくれ。」 
オレは、それを飲み込むと、言われるままに同じ様にまた力いっぱい吸った。また、口にヌルヌルとした 
ものがいっぱい入ってきた。こんどは嫌な臭いがした。 
女はまた言った。 
「あんた、それはあたしの愛液だよ、飲み込んじゃっておくれ。そしたら、また吸っておくれよ。」 
オレは、言われるままに同じ様に、また力いっぱい吸った。 
口の中にヌルヌルがいっぱいになった。だが今度は強烈な生臭い腐った臭いがした。おれはたまらずに 
その場で吐き出した。それは黄色い色をした粘液状のものだった。腐臭が激しくて思わず口と鼻を覆った。 

女の顔を見た。女はニヤニヤ笑っている。そして女が言った。 
「ふん、ばかやろう。あたしはねえ下の病気なんだ。ここが腐ってるんだよ。医者から一年の命だって言わ 
れてるんだ。おまえが飲んだのはここに溜まっていた腐った膿なんだよ。おまえに膿を飲んでもらった 
お陰で少しは痛みが引いてきたわ。男なんざ、ざまあみろだ。」 

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