友達のU君の話

785 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] 投稿日:03/05/08 01:09

10年ぐらい前のこと。 
U君はその日珍しく残業した。 
仕事を終えて南武線の最終電車に乗り込んだ。 
U君のアパートは川崎方面なので車内には殆んど人が乗っていなかった。 
椅子に座ると仕事の疲れからつい、うとうととしてしまった。 
そこで、ちょっとした夢を見た。 
夢の中で、彼はやはり電車に乗っているのだが、その隣で 
子供が二人、楽しそうに話しているのだ。 

「何人くらい?」 
「うーん、7人でいいよ」 
「全部で13人だよ」 
「じゃあ、9人?」 

U君は子供達が何かいらずらの相談をしているのだと 
なんとなく分かった。 

「ひとりも駄目!」 

U君はそういうと、はっと夢から覚めた。 
そのとたん、電車内の照明が一斉に消えた。

電車の高架線?が火花を撒き散らして踊っているのが見えた。 
衝撃はあったけど、ドーンと言う感じではなく、 
がたがた道を自転車で突っ走っているような感じだったそうだ。 

脱線事故だった。線路脇にある駐車場に突っ込み、 
建物の手前で止まった。 
幸い死者や重傷者はなく、病院で手当てを受け、 
そのあと警察から事情聴取を受けた。 

後で聞くと、その時電車に乗っていたのが、 
運転手や車掌を含め13人だったそうだ。

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