のっぺらぼう

418 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] 投稿日:03/05/05 02:05
小さい頃よく熱をだして寝込むことが多かった。 
熱でうなされると、毎回おなじ夢を見て目が覚める。そいつが怖くて怖くて、 
いつも布団の中で泣いていました。またあいつがくる、おびえながら眠りにつく。 
その夢は「のっぺらぼう」  
山の形のような輪郭、髪の毛もなく、そしてどういうわけか柔道着みたいな着物を着ている。 
2段ベッドの上に寝ていたんだが、そいつはいつも決まって天井を歩きながら向かってくる。 
飛び起きてフラフラと泣きながら親のもとへ行く。親父は「大丈夫か?」といわず卑屈な笑い声を上げながら 
「夢に決まってんじゃねーか(笑」といわれた。 
うちの親父はちょっとおかしい人物で、普段から抱き寄せるという事をしない人で 
子供心にすごく傷ついた。 
しばらくうなされるたびに、「のっぺらぼう」は現れ、おどかしに来た。 
419 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] 投稿日:03/05/05 02:05
ある日、また熱をだした。「今日もくるのかな?」とか考えつつ寝りについた。 
明け方近く、汗びっしょりで目が覚めた。布団から起き上がって半分寝てる状態で、 
ボーとしてた。ぱっと見たら「のっぺらぼう」が天井を歩いてこっちへ向かってきた。 
ふざけんな!と思って、のっぺらぼうの顔面におもいきりパンチを入れた。顔をに拳がめり込む感触があった。 
のっぺらぼうは逃げるようにかき消えていった。 
小学5年の時だった。それ以来、のっぺらぼうが夢にでる事はなくなった。 

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