こっくりさん

128 :なしっこ:2018/03/29(木) 14:02:43.60 ID:jRcQ7g7k0.net[2/4]
最近思い出してゾッとした話。 

中学1年生の時。 
小学校とか中学校とかでこっくりさんが流行る時期ってあるよね。 
当時私の学校でもこっくりさんブームが来てて、放課後にこっくりさんをやってた。 
よく覚えてないけど、何かの拍子で途中で1人が手を離してしまった。 
こっくりさんは途中で手を離したら呪われる。 
驚きと恐怖で、私含め全員が手を離してしまった。 
呪われたらどうしよう!とJC達はパニック。 
とりあえず怖いから早く帰ろうということになった。 

私の地元は田舎で山ばかり。 
中でも私の家は山の谷間にあって民家はまばら、田畑ばかり。 
家の真向かいの山にはお墓、その山含め周囲の山は小さい神社とか祠?がいっぱいある。 
こっくりさんの呪いに完全にびびっており、友達と別れてからは人通りも少ない山沿いの道を走って帰った。 

夜、1人で寝るのは怖かったけど寝つきはいいのであっさり寝られた。
夜中、ふと目が覚めた。 
月明かりを頼りに時計を見ると午前2時過ぎ。 
丑三つ時に起きてしまった・・・とげんなりする。 
と、何か音がすることに気付いた。 
その時は夏だったのか窓が開いていて、どうやら外から聞こえているようだった。 

高い音で コン コン コン ・・・  

なんだろう?と寝惚けながら外を見る。 
が、月明かりに照らされた田舎景色に特に変わった様子はない。 
そこでこっくりさんの事を思い出して一気に目が覚める。 
これはきっと狐の鳴声だ!やっぱりこっくりさんに呪われたんだ! 
鳴声が聞こえないようにと涙目でそっと窓を閉め、布団にもぐった。

ここまでが最近思い出した記憶。 
なぜかすっかり忘れていた。 

当時は呪われたかも、なんて友達に話して騒いでた気がするけどよく覚えてない。 
そんな感じで結構怖かったな~なんて思い出してたんだけど、改めて考えてみると違和感があった。 
当時はこっくりさんの呪いで狐の鳴声だと思い込んでたが、漫画じゃあるまいしコンコンなんて鳴かないだろう。 
何より明らかに声ではなく、音だった。 
無機質で高い、一定間隔で鳴らされる金属音。 
十数年越しに辿り着いた真実に背筋が粟立つ。 

あの音は、きっと釘を打ち付けている音だった。

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