火事で焼けた旅館

570 :本当にあった怖い名無し:04/08/24 00:23 ID:uxsfFtRB
フリーターだった頃の話。 
バイト先の仲間で集まって閉店後心霊ツアーに行こうとAさんが言い出しました。 
夜1時頃閉店の店ですからあまり乗り気ではありませんでしたが、Aさんはバイト先のリーダーでしたから結局私を含めて4人集まる事になりました。 
バイトが終わって私とAさん・BさんとCさんと言う組合せで火事で焼けた旅館に行く事になりました。 
Aさんはこう言うのが好きだけど見た事が無い人で、「見えたら教えてくれよ」と言い、子供みたいにはしゃいでました。 
お目当ての場所に到着しましたが、そこは有名な心霊スポットですから人が沢山いて、怖いとは微塵も感じませんでした。 
三十分ほどぶらぶらしましたが「全然怖くないな、帰ろう」と言う事になって帰る事になりました。 
私はAさんの車に乗ろうとしましたが、何故か嫌な感じがしたので「Bさんに用がある」と言ってBさんの車に乗せてもらう事にしました。 
Bさんと私はそんなに共通の話題がある訳でもなく、Cさんも寝てしまったので特に会話の無いままに店に到着しました。 
解散する時にAさんに挨拶に行った時、違和感の理由がわかりました。 
Aさんは色の黒い方なんですが、ミラーやウインドウガラスに映ったハンドルを握る手は白い女の人の手だったんですよ。 
自転車組の私とCさんが自転車置き場に向かう時、Cさんがこう言いました。 
「君がBさんの車に乗るって言ったから、Aさんの方に乗るの嫌だったから寝たふりしたよ。 
なぁ、君もわかってたんだろう。」 

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