黒いもやもや

567 :本当にあった怖い名無し:04/08/23 22:50 ID:sTrvrb55
中学生の頃。 
夜眠っていると、なんだか胸苦しさを覚えて薄ぼんやりと目が醒めた。 
布団をかぶった自分の上に、黒くてもやもやした物がいる。 
「なんだー、うっとうしいなー」 
そう思い、2~3度腕で払った。
なんの手ごたえもなかったが、黒いもやもやが消えたのでそのまま寝てしまった。 

...と、まぁここまではよくあることですが。 
ほんのりと恐くなったのは、大人になってからでした。 
偽装する記憶と言う話を御存じですか?
あまりに堪え難い経験をした場合、精神を正常に保つため、無意識のうちに記憶を作り替えてしまうと言う物です。 
例えば、宇宙人に誘拐された人物に催眠療法を施してみると、宇宙人に遭遇した事実などなく、幼少時に肉親による性的虐待を受けた事実が蘇った、とか(このパターンはかなり多いそうです)。 
で、自分の経験を振り返った時、あれは霊にのしかかられていたんじゃなく、実は人間にのしかかられていたのでは...。
自身の精神を守るために、記憶が作り替えられたのでは...。 
でも誰にも確認できないので、霊の仕業と言うことにしています。 
ああ、ほんのり。 

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