東北地方某リアス式海岸

880 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/07/21 16:24 ID:ohPsW8VG
昔、東北地方某リアス式海岸での話。
海岸沿いの水族館に遊びにきていたところ外で奇声が上がったので見てみると、海水がなくなっていてあたり一面、海底の岩肌が剥き出しになっていた。
沖のほうまで続いていた。
みんなでこんなこともあるんだろうか、 など様々に感想がもれていた。
すると、どこからともなく声が上がった。
向こうからなにかくるとしきりに言っていたがよく見ると水平線を覆うばかりの津波であった。
津波と言うより一面の壁だった。
壁が陽に反射してギラギラ輝いていた。
きづくとすでに干上がっていたような海底も水で満たされていた。
ハッと思った時には堤防のすぐそこまで水面が来ていた。 
みないちもくさんに逃げた。水族館の近くの者は海岸の駐車場入り口でもあるスロープを上がった。
水族館は崖を切り出し、坂道を降りたところにあったからだ。
水族館の奥のほうにいた者はまにあわず波に飲み込まれた。
軽自動車でスロープめざして走ってきた者も車ごと水に消えた。
防波堤は水の下に消え、水族館の屋根が海水の上に突き出していた。 
次の瞬間にはまるで滝をまじかに見てるような水しぶきの音とともに海水が”引いていった” 
ざざざ、とまるでバケツの水をすてるみたいに海岸一帯の海水が沖の遠くの栓があってそれを抜いたかのごとく、海水はなくなった。
またもとの岩肌が遠くまで広がった。 
ぞくにいう、津波の引き波である。
川遊びをしていて浮力で浮いた体が川の流れですくわれてしまう事があったが、これは規模が違う。
すべてが水にもまれ、ブルドーザーでひっかいたように沖に連れて行ってしまった。
人も車も。
堤防の壁もボロボロに朽ち果てていた。 

一部の人がビデオにとったらしく、数年後に教科書に連続写真が載った。 

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