ヘルメット


471 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/07/02 01:12 ID:o+J2VUm9
小学生の時かな、学校帰りに工事現場があった。 
なにかの建物を壊してるっぽいのだけど、本当のところは良く覚えていない。 
で、いつも道沿いの塀の上にヘルメットが並んで置いてあったんだ。 
数は20個ぐらいかな。なんでも面白がってしまう悪ガキだった私は、端から棒で 
叩いて帰るのが日課だった。 
「コン、コン、コン、コン、コン・ ・ ・」 
いつものように軽く小走りになりながら叩いていく。 
「コン、コン、コン、ゴッ、コン・ ・ ・」 
あれ、いつもと違う音が混じってたな。その時は気にせずそのまま帰った。 
次の日、又その次の日も同じように叩いていくと、 
「コン、コン、コン、ゴッ、コン・ ・ ・」 
やっぱり同じところで違う音がする。 
なんでこれだけ違う音なんだろう?とそのヘルメットの前で立ち止まった。 
何の変哲もないただの黄色いヘルメットだ。 
「なんだ?なんだ?」 
私は持っていた棒でガンガン叩いてみた。すると、 
ヘルメットの下から、 
どろりと黒い液体が流れ落ちてきた。物凄い匂いとともに。 
一緒にいた友達と動く事も出来ずに見ていると、更に一際黒い塊が落ちてきた。 
それは髪の毛のかたまりだった。 
本当に怖い目に会うと声がでないものだ。無言で皆ばらばらと家へ走った。 

走っている最中にサイレンの音を聞いたような気がしたが、 
そのあとの記憶ははっきりしない。 

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