女のスートカー

144 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/08/25 20:14
今から15年くらい前かなぁ。女のスートカーに一年くらいつきまとわれた 
ことがある。 

最初は無言電話だったのだが、だんだんとエスカレートしてきた。 
コンビニで買い物している時、棚をはさんで真正面から睨み付けている 
女の顔を間近に見てしまったこともあった。 
自宅のはす向かいの中華料理屋で飯を食っていた時、ふと視線を感じて 
入り口に目をやった。暖簾とドアの間で、俺のことをジーッと見つめていた。 
上が透明になっている磨りガラスで、目だけで笑っているのが分かった。 
マジで心臓が凍り付いた。 
俺と目が合ったのを確認すると、サッと姿を消した。 
外を歩くのも怖くなって、ビクビクしながら歩く日が続いた。 

俺はそのころ自宅のすぐ近くにアパートを借りていた。ある日曜日、ドアを 
ノックされたので出てみると、その女がたっていた。怒鳴ると逃げていった。 

その日の夜、電話がかかってきた。あの女だった。 
「私の後をつけ回すのはいい加減にして下さいよ。あなたがすべて後ろで糸を 
引いている黒幕だというのは私が一番知っているんだからね。警察に言いますよ。」 
もう自棄だった。「てめえ、今度俺につきまとったら、マジでぶち殺すぞ!!」 

その日を境に、俺の回りから女の気配が無くなった。

被害妄想に囚われているということは後で知った。

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