行進

544 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/09/18 21:08
昭和19年11月14日の夜のこと 
水戸歩兵第2連隊で突如営門が真一文字に開き、同時に進軍ラッパが遠くから響いてきた 
衛兵が警戒して見ていると、一個連隊ほどの部隊が行進してくる 
その先頭で連隊長の中川大佐が馬に乗り抜刀し、それに兵士が無言でついて来る 
衛兵司令は直感的に「捧げ銃」を命令 
衛兵が不動の姿勢で出迎えると、営庭の途中で部隊の姿が掻き消すように見えなくなった 

その日は村井少将と中川大佐が自決 生き残りが最後の突撃を敢行 玉砕した日だった 
この時点で玉砕は誰も知らされていなかった 

前の話へ

次の話へ