猫の声のする建物


814 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/06/25 00:50
今日のバンド練習であった話 

1ヶ月ほど前 
その日の練習が終わり、俺は用がある為先行して帰った。(学校付属の建物の一室にスタジオがある) 
駅に着き、近くの本屋で立ち読みしていた。するとギターの奴から突然電話。 
G「もしもし・・・?あんな、変なこと訊くけどな、○○(建物の名前)に猫おったか?」 
俺「(゚Д゚)?」 
G「いやさ、なんかさ、猫がおるって●●さんが言うけや、探しに行っただがん。 
  でも何処探してもおらんだがん。すっげー怖くてや・・・。まあ、ごめん。そいじゃ」 

そして今日。 
バンドの練習の休憩中、だべっていると、猫の声が聞こえる。 
部屋の外に出て、見回す。 
どうやら俺がいる場所と対極のあたり、つまり向こうの階段付近から聞こえる。 
なんとなくその声のする方向へふらふらと歩いていくと、トイレに行っていた●●さんが出てきた。 
同時に声も止み、スタジオに2人で戻った。 
1時間後、練習が終わる。●●さんはジュースを買いに1階に行っているのか、いない。 
と、そのとき 
「ひぃあああああああああああああああああああ!!!!!!!!」 
という悲鳴とともに、●●さんが階段をあがってきてこっちに猛ダッシュしてきている 
と思ったら通り過ぎ、非常階段の扉を開け、非常階段を駆け下りていった。 

長くなるから少し切るか・・・

「おーい!!!●●さん!!!どうしたんスか?」 
と追いかけて呼びかける。 
●「はー、はー、えー、えへへへ、いや、猫、猫がな、猫がおった。」 
俺「猫?猫見たんスか。結局生きてる猫だったんスね。でも何でそんな走って・・・?」 
●「はーはーはー。えへへへ。いや、猫、猫だった。猫。」 
なんか話が通じない。しょうがないから話題を変え、他の奴と話しているとき 
俺は「あれ食えんかいな?」と言った。すると●●さんは唐突に笑い出し、 
●「アレックエンパイア・・・・ふふふふふ。そうだったか。だよな~。えへへへへ 
 やべー、俺頭おかしくなったかな・・・。何でこんなことで笑ってんだ?へへへへ。」 
俺「結局何見たんスか!?気になるじゃないスか」 
●「あんな、猫、一階に猫がおってな、とととととーって。歩いとるだがん。そしたらな。 
  脳がでて・・・・脳が出とるだがん。ぜんぜん潰れてない・・・パカーってな、肉が見えてて 
  脳がな、脳が出てて・・・・・」 

あとになって考えてみると、コンクリートで出来ているせいでリバーブがバリバリに 
かかっている廊下で、少しのにごりも、反響もなく猫の声は聞こえていた。 
音量は大きくも小さくもない。ただ、鮮明に聞こえた。 
その日先輩に聞いてみると、近くで猫が2匹、轢かれたことがあるとのことだった 
もうその建物には怖くて入れねえ 

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