日蓮憑き
141 本当にあった怖い名無し sage New! 2013/08/01(木) 23:08:55.08 ID:1W1tJ+puP
中学卒業の頃、クラスの友人と僕は奥多摩の六ッ石山に登ろうという話になりました
朝早く立川から青梅線に乗り、奥多摩駅からバスに乗り換え、ダムから徒歩で水根という
山の中腹の集落まで、僕と友人は舗装路を歩きました
そこから先はいよいよ山に入ります
熊注意の看板を見ながら産土神社を過ぎ、細い灌木の中の傾斜を歩いて行きました
すると防火帯と呼ばれる山火事の延焼を防ぐために切り開かれた場所に出ました
体力のない僕は、もうへばって来ており、ここで休憩しようと友人に告げました
友人は体力を持て余してるのか、辺りをほっつき歩いていましたが、突然小走りに戻って来ました
「おい、あれあれ!」
友人が指す方をみると、おかしな事にこんな山に洗濯機が棄てられていました
「誰か棄てに来たんだよ、不法投棄・・・」
「でも中に何か入ってるぜ?」
「なにが?」「・・・・・」
「死体じゃないよね?」「見てみろよ」
「やだよお前が見つけたんじゃねーか」「いーから来いよ!」
友人は僕を呼びつけ、僕も嫌々ながら洗濯機の所へ行ってみることにしました
「おま開けて見ろよ」「おめーが開けろよー」
そして恐る恐る、友人が洗濯機の上蓋に手をやり、そぉーっと開けて見てみました、その時でした
「なっ・・・むっ・・・みょぉぉぉ・・・・ 」
友人はバダンと急に蓋を閉じました
いえ、ボクの耳にもそれはハッキリ聞こえました
「野良お上人を捨てるにしても手が込みすぎている!」
その日から友人の彼は日蓮憑きとして知られるようになりました