追ってくる透けた男

136 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/05/28 17:32
怖いつーか、笑えるたぐいの話ですので、コチラのスレにカキコします。 
じいちゃんがまだ若かった頃、嫁と、ある旅館に泊まった。 
夜、じいちゃんがトイレに起きると、すっかり眠気が覚めてしまい眠れなくなった。 
嫁さんは爆睡しており、起こすのもかわいそうなので、一人でお風呂に入ることにした。 
そしてそこで見てしまった。あきらかに人間じゃない、透けた体の男が浴室に立っているのを。 
男は手に刀を持っており、じいちゃんの気配に気づいたのか「誰だ」としゃべった。 
しかし男は後ろを向いていたため、じいちゃんは目を合わせてはマズイと思い、 
あわてて自分の部屋に逃げ帰った。 
布団の中で震えていると、廊下を誰かが歩いてくる音が聞こえる。 
昔の旅館なので、床板がきしむのだ。そして、客室のふすまを開ける音。 
「ここにはいない・・・」そして声は徐々に近づいてくる。 
どうやらヤツは、客室を開けて一つ一つ確認しているようだ!! 
じいちゃんはもう、生きた心地がしなかった。声はじいちゃんの部屋にどんどん 
近づく。「ここにはいない・・」声はいらだち、怒りがまじっている! 
そしてついにじいちゃんの部屋のふすまが開けられた! 
「  こ  こ  に  も  い  な  い  !!!  」 
・・・そしてふすまは閉められ、足音はしだいに遠ざかっていったそうだ・・・ 
この話を聞いたとき、その拍子抜けしたオチに、俺は不覚にも吹いてシマッタよ・・・。 

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