中央高速の相模湖インター付近

849 名前:走り屋 :03/04/11 01:14
1週間ほど前に私が体験した話です 

その日、私は遊びに行った帰りに一人で中央高速を走っていました。 
時間はもう深夜で周りには走っている車もほとんどいなく、私は快調に車を飛ばしていました。 
そして、それは車が相模湖インター付近を走っているときにおこりました。 
知ってる人も多いかと思いますが、中央高速の相模湖インター付近には 
事故の名所と呼ばれている場所があります。 
1ヶ所、とてもカーブのきつい場所があり、 
飛ばしすぎた車がよく曲がりきれずに事故を起こしてしまう、 
というような話だったと思います。 
そして私の車がそのあたりを通過していたとき、 
ふと私の車の後ろに一台の車が走っているのに気付きました。 
私はその車を見た瞬間、場所のせいもあったでしょうけど 
何とも言えないような嫌な感じがしました。 
その車はいやに車高の低い車で、色は真っ黒なんですが、 
それだけじゃなく、なんとなく暗くて不気味な感じのする車でした。 
なんて言うんでしょう。なんかその車の周りだけなんか光が弱くて暗い感じがしたんです。 
まあ、きっとヘッドライトの光がちょっと弱いんだろう、と私は無理矢理納得し、 
気を紛らわすためにCDの音量を上げ、アクセルを踏んでちょっとスピードを上げました。 
早くその場を離れて引き離してしまおうという気持ちも少しあったと思います。 
しかしその車はピッタリと私の車の後ろをついてきました。 
引き離すどころか少しづつ距離が縮まっているような気がします。 
私はさらにスピードをあげました。 

しかしかなりスピードを上げたはずなのに一向に車間距離が広がる気配はありませんでした。 
ふと、そういえば運転してる人はどんな奴なんだろう?と思い、 
ルームミラーでその車の中を見ようとしましたが、 
暗いせいもあり、運転席の中はよく見えませんでした。 
そうこうしてるうちに、どんどん車間距離が縮まってその車が私の車に徐々に接近してきました。 
すると近づくにつれ、なんとなく車の中がボンヤリと見えてくるようになりました。 
そして運転席の中がなんとなく確認できるようになった瞬間、私は戦慄しました。 
なんとその車の運転席には誰も乗っていなかったんです! 
ルームミラーには運転席のシートだけが写っていました。 
そんな馬鹿な・・・!!! 
私は怖くなり、さらにアクセルを踏みスピードを上げました。 
しかし何故かその車を引き離すことはできません。 
それどころかさらにどんどん近づいてきます。 
そしてとうとう、その車は私の車のすぐ後ろにまで接近してきてしまいました。 
・・・そのとき私は気付きました。 
運転席は誰も乗っていないのですが、助手席の方には何か影のようなものがいるのです。 
「・・・まさか・・・幽霊か!!??」 
私はもう恐怖でその車を見ないようにしようとするのですが、 
何故かその影のようなものから目を離すことは出来ませんでした。 
そして・・・私は見てしまったんです。 

その車が私の車の直後にまでせまったとき、 
私はその影が人間の形をしていることがわかりました。 
しかし顔は暗くてよく見えません。 
帽子をかぶっているようにも見えました。 
着ているものはよくわかりませんが、なんとなく黒っぽいトレーナーのようなものに見えました。 
なんてことはありません。 
その助手席に乗っている人影はその車の運転手だったんです。 
そうです。単にその車はアメ車で左ハンドルだったというだけでした。 
直後、その車は車線変更して私の後ろを離れ、 
となりの車線から私の車を追いぬいていきました。 

その後、私はとくに事故を目撃することも起こすこともせず、 
無事に家に辿り着きました。 

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