テルテル坊主

687 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/03/06 21:10
心霊体験とかじゃないんですけど。 

小学生から中学にかけて、5人の女の子の仲良しグループがあって、 
その中の一人の女の子の話なんですけど。 

その子はなんていうか、皆からの扱いがいつも格下扱いで、 
「○○!ジュース買って来て!」とか「今日は私のカバン持ち!」 
とか、言われてる子でした。 
でも素直な可愛い子で 
「ウン!じゃ~買ってくるねネ!」 
とか 
「も~!たまには私のカバンも持ってよ~!」 
とか、明るく言いながらいつも皆と一緒で、 
私達も、その子が嫌いとか苛めてやろうとかって、いうんじゃなくて 
使いっパシリさせた時は、誰かがその子の分も買ってあげてたし、 
皆に可愛がられてる様な存在だったんです。 
ちょっとトロいから、男子にバカにされてたりすると、 
グループのリーダー格のA子や、私達も一緒にその子を庇って 
あげたりするような、ホントに素直なイイ子だったんです。 

土曜日だったと思うんですけど 
午後にその子ンちに集まって、どこか行こうって事になって 
たまたま私が一番初めにその子ンちに着いてんです。 
その子の両親はいなくって、おばあちゃんがいて 
「○○ちゃん、いる?」 
って聞くと「いるよ。呼んでこようかって?」 
って言ってくれたので、 
「おばあちゃんいいよ、私呼んでくる!」 
って言っていつもの様にその子の部屋までいったんです。 

その子の部屋の前まで行くと、今まで聞いたことの無いような 
その子の大きな声が聞こえたんです。 
「え?何?どうしたの?」 
って思って(多分ドアが少し開いてたんだと思う) 
中を見たら。 
その子は床にぺチャンって座ってて、その前に 
少し大きめのテルテル坊主みたいな手作りの人形? 
みたいなものが3個並んでて、その子はソレと同じモノを 
一つ手に持ってて 

「A子!死ネ!オラア!!いっつもいっつも!生意気ナンだよーオラアー!!」 

ってほとんど叫ぶ様にもう一つの手に持ったカッターナイフで 
そのテルテル坊主の顔のところに突き刺してたんです。 

もう私は、その子が狂ってる様にしか見えなくて、 
でもその時は、ホントに怖くて怖くて、黙って家に帰ったんです。 

家に帰って、落ち着いて思い出してみたら、テルテル坊主は4個有ったンです。 
っという事はその一つは私っていうことになるンです・・・ 

週明けのその子は、何も無かったかのように 
「土曜日どうしたの?皆待ってたのに~。具合悪かったの?」 
って、いつもの可愛い子で、私に話しかけて来たんですが 
私は「ごめんね」 
としか応えられませんでした。 

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