エンジン音
632 名前:裾野市民 ◆fHUDY9dFJs :03/03/05 15:23
やや、このスレ陸自の方がおるんですな。
若い頃に演習で出会った、ほんのり怖いというか
不思議な話。晩夏の出来事です。場所は北海道の
某演習場。
演習で防御の課目をやっていたときのこと。
下っ端ぺーぺーの私は、中隊のみんなが集結地から
離れた陣地地域に掩体掘りにいっている最中、ずっと
(12時間ぐらい)一人で集結地の直接警戒をして
いました。
#通常は、陸士一人でそんな風に放置することは
まずありません。
晩夏の昼下がりでそろそろ眠くなってくる頃合い。
と、遠方から戦車のエンジン音。74式戦車のエンジン
音は特徴的で、ある程度なれれば他の物はともかくこの
エンジン音だけは聞き分けられるようになります。
数は多分3~4両。
我が中隊の戦車は当然動かす人員がいないし、第一
後方100mぐらいにあるのでもっと近く&大きく
聞こえるはずです。「敵か?」と思いながら耳を
澄ます。しばらくすると、エンジン音は聞こえなくなり
ました。遠ざかったか止まったかしたのだろう、そう
思ってその場は終わりました。
その後、翌朝の戦闘開始まで結局敵どころか敵戦車の
エンジン音も聞くことなく過ぎていきました。
演習終了後、他中隊(我が中隊の対抗部隊でした)の
同期と演習の事を話していると「いやぁ、○日(戦闘が
始まった日です)は朝4時集合で大変だったよ」と言う
事。戦闘が始まった日の早朝に駐屯地を出発して来たと
言うのです。当然、その前の日(つまり、私が歩哨に就
いている間)は演習場に来ていません。演習準備で戦車
のエンジンを回した可能性もありますが、その演習場と
駐屯地は割と離れているので、聞こえるとは考えがたい。
私の聞いたエンジン音は、いったい何だったんでしょう。
すいません。あまりどころか全然怖くないですね。これなら
一人で歩哨に立っているとき、5~6頭の野犬に囲まれそう
になった事の方がほんのり怖いかも。