雪だるま
343 名前:雪だるま1/2 :03/02/23 20:28
小学生のときの大雪の後の変な思い出です。
雪が止み明るい日がさしてきた午後
私は長靴で外を歩き回っていました。
雪がたくさん積もったことがうれしくて
近所の空き地にいくといちめん真っ白い雪野原で
赤いプラスチックバケツをかぶった雪だるまが一体空き地の真ん中に置かれていました。
「ワーイ」
私も自分の雪だるまを作ろうと思い雪をまるめて転がしはじめました。
しばらく夢中になって転がしていましたが…
ふと誰かに見られているような気配を感じて手を止めました。
誰もいません。
気のせいかな?と思い、また雪だるま作りをはじめると、やっぱり誰かの視線が…
変だなあ、と顔を上げた瞬間、視線の主と目が合いました。
雪だるまでした。
赤いバケツの雪だるまの眼がギロッと私を睨みつけているんです。
雪の中に埋め込まれたその眼は
ネコかフクロウか何かそんな類の、間違いなく生物の眼でした。
グリグリグリッ
雪だるまの眼が素早く動いた!!!
私は一目散に逃げ出しました。
家にたどり着いてから気がついたんですが…
そういえば自分で雪だるまを作ったときには足跡やら雪が転がった後やら沢山ついたのに
あの雪だるまのまわりは誰も踏んでいないきれいなままの雪だったような…?
でも怖くて確かめには戻れませんでした。
後日、雪もほとんど溶けてからその空き地に行ったのですが。
雪だるまがあったあたりに赤いバケツがぽつんと落ちていました。
そしてバケツのまわりには細かな動物の骨がたくさん散らばっていました。
「これは犬の骨だな」
その場にいっしょにいた父親が言いました。
見間違いではなかったと思うんですが一人のときに体験したことなので
あるいは錯覚か白昼夢だったのかも知れません。