お泊まり会

279 :本当にあった怖い名無し[sage] :2009/09/30(水) 01:14:25 ID:VV9BcZnoO
私的に未だに不思議な事。 
まとめるのが下手なので、長くなるかもしれません。 
あらかじめごめんなさい。
高2の時の話です。 
私には当時中学からの仲良しの女子が5人いて、 
それぞれ高校が離れてからも 
長い休みには誰かの家に一泊お泊まり会をする、 
毎回楽しみな恒例行事がありました。 
その年の会場は私のうちでした。 
仲良し友達のうちの1人が今年は用事で不参加となり、 
私を入れて4+1の5人の集まりになりました。 
お盆の事でしたので両親は親戚の家に用で出ていましたが、 
夜には帰る予定でした。 
4人は一旦駅だかどこだかで待ち合わせて、お昼過ぎに揃って私のうちに到着しました。 
ホスト役頑張らねば!とはりきって、まずは麦茶を出そうと人数分お盆に載せて 
皆が着いているテーブルに順に出していった所、1つグラスが余りました。 
来れなかった友達の分まで無意識にいれてしまったのだろうと、 
皆でひとしきり寂しがったり笑ったりしました。

それから夕飯の材料や花火など買い物に出かけました。 
夕飯はカレーです。 
今度は友達がスプーンを6本用意してしまいました。 
勿論偶然の勘違い続きです。 
笑いはしましたが、特に誰も気にしませんでした。 
夜になって庭先で花火をしました。 
私の家は田舎で、夜になると早い時間でも本当に真っ暗になります。 
8時頃から初めてから少したって、 
ろうそくが風で頻繁に消えるのに痺れを切らし、 
室内にあるチャッカマンを取りに行こうと、 
誰とはなしにみんなに声をかけてから 
懐中電灯を持って玄関へと向かいました。 
家の中外の電気を消していたので暗くてよくわかりませんでしたが、 
後ろから仲間の1人がついて来てくれたのが 
L字の角を曲がる時、視界の端に見えました。 
「すぐ取ってくるからまってて」と玄関に彼女を置いて、 
急いでチャッカマン持って玄関に戻ったのですが、誰もいません。

時間にしても一分せずに玄関に戻ったと思います。 
しかし(戻るなら一声かけてくれればいいのにぃ~) 
と思った所で、 
さっき「まってて」と言った時にも返事が無かった事に思い当たりました。 
それからもう一つの違和感、玄関に来た時の角で視界の端で捉えた彼女の姿です。 
ゆるゆるとした天パぽい長い髪。 
上下白のワンピースみたいなふんわりした服。 
そんなスタイルの人、友達の中にいません。 
来れなかった友達とも全く違います。 
違和感を無くしたくて、必死で今庭にいるはずの皆や、 
さっきまでの自分達を思い出そうとすると、 
逆にその思い出す風景の一カ所に、 
こちらから見ると斜め後ろからみる感じで背中をみせてしゃがみこみ、 
手持ちの小さな花火をしている感じの 
ゆるふわパーマと白いワンピース姿が時々あるんです。 
なぜその時きづかなかったのか、と、 
全部自分の勘違いだと言い聞かせる気持ち半々で庭に戻りました。

庭に戻ると、当たり前ですが人数にも顔ぶれにも変わりありません。 
勿論ゆるふわワンピースの彼女もいません。 
戻ると同時にみんなに「ねぇ、今私に誰か一緒に着いてきてくれなかった?」と聞いたら、 
誰も行ってないよ~と言う返事の中、A子一人だけが 
「あたし着いて行こうと思って見たけど、誰か着いていってたからやめた…んだけど」 
まで口にして固まり、直後軽くパニクりだしました。 
「え?え!? 
「そうだよね、今みんなここにいたよね! 
「え?や、いない、いないよあんな子!! 
「いち、にい、さん、しい…ご、○ちゃん、△ちゃん(ry」 
「でも見たよ?てゆーか、そこで花火もしてたよ!!なんで?え?なに?なんで?」 
他の三人はさっぱり解らずどん引きしてしらけてましたが、 
慎重にA子ちゃんと話を寄り合わせたら、 
ゆるゆるの長い髪、白いワンピース、 
いつからいたのか解らないけど 
断片的とはいえ記憶の視界の端にいつもいたのに、その時は全くおかしいと思わなかった事、 
しゃがんで花火をしていた場所、 
深く俯いていたり背を向けていたりで、全身は見えても顔を全く見ていない事が一致しました。

白けムードもあいまってか、変なテンションで花火続行していたら親が帰宅。 
お土産に焼き鳥を買ってきたから早く食べなって事で、 
花火はきりあげて、明日明るくなってからかたづけをやろうと言う事になり、やっと変な空気が戻りました。 
私はキッチンで焼き鳥を人数分皿にわける係を振られたので、 
脳内で数えたらまたいない人を数えてしまうかもと、 
居間を覗いて都合2回人の頭を数え、それに自分を入れて、 
今度こそ間違い無かった筈なのに配り終えてみるとやはり1皿余ってしまいました。 
A子ちゃん以外にはネタも程ほどにとか言われるし、 
自分の頭がどうかしたんではと本気で思いました。 
翌朝花火の後片付けをしていたら、B子ちゃんがおかしな事を言い出しました。 
結局昨日早めに切り上げたから出来なかった、最後のシメの線香花火が無い、と。 
現物はおろか、やったとすればその残骸すらも無いと。 
B子ちゃんは買い忘れたのかな~と不思議がってていましたが、 
私はゆるふわワンピースのしゃがんだ丸い背中と、深く傾げた首の傾きを思い出していました。 
あの姿勢は線香花火をしている姿そのままではなかったかと。 
これが唯一の私の不思議体験です。

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