合奏中に…

496 :本当にあった怖い名無し[sage] :2009/10/11(日) 19:06:29 ID:LjQvJzR70
声と霊が混在するけど書かせて下さい。
通っていた高校は元病院という噂のある所だった。 
確かに作りが学校にしてはおかしい部分があったが 
噂だし特に気にも止めなかった。

自分は吹奏楽部に所属していて毎日全員での合奏があり 
その前にチューニングやらウォーミングアップみたいなのを全員でやるのも日常だった。
ある日チューニング中にあ、今自分が合ってないな、と思った途端 
耳元で「低い」と男性の声がした。びっくりしたが高くなるように楽器を調節して合わせた。 
終わった後周りの人に声がした事を聞いても誰も聞いてないようだった。 
それからも合奏中に「間違えるな」など毎日ではないが 
自分があっ、しまった!と思った瞬間に声が聞こえた。 
女子校で指揮をしているのが唯一の男性で指揮者の先生とは声の質が全く違うし 
指揮者の顔(手元)をずっと見てるから声の主ではない。 
顧問の先生もその場にいないしそもそも音楽の事が分からないので指導できないはず。

霊感の強い先輩などは音楽室の隅に人がいるとかよく言ってたが 
自分はそんな事皆無の人生だったので怖かったが声のアドバイスはありがたく聞いていた。 
ある夏の日合奏中に突然音楽室の電気が全て消えてしまった。 
カーテンも閉じていたので真っ暗な中一瞬演奏が止まりそうになったが 
3分程の曲で楽譜も覚えていたのでみんなこの状況を楽しむように真っ暗な中演奏が続いた。 
次の瞬間私の目の前に白装束の老若男女が行列を作って歩いていた。 
私の位置は最前列で前に少し間が空いて指揮者がいるという場所。 
私と指揮者の間を白い人達が手を合わせながら通っていく。 
目を開けているのが怖くなり固く閉じて演奏し終えた。 
終わった途端電気がパっとついた。 
とにかく怖くて泣いてしまって周りの人はやはり見てないらしく私の様子に騒然となった。 
後から電気のスイッチ付近に座ってた人からエアコンの緑色の電源ランプは点灯してたよ、と聞いた。 
確かに閉め切った夏の日で数十人が狭い教室にひしめいてるからエアコンも切れてたら 
一気に暑くなるはずなのにエアコンは効いていた。何故か電気だけが消えたのだ。
関係あるかは分からないけど元々コンクールでいい成績が取れなかったうちの高校が 
(金、銀、銅の銅賞ばかり)私が入学した年に金賞を取り、次の年には県の代表になり…
全国大会まではいけなかったが充実した3年間を送らせてもらった。 
卒業したらぱったりと霊現象とは皆無になったけど人生の中で一番濃かった思い出の3年間でした。

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