不動明王

97 :名無しさん@京都板じゃないよ:2007/11/26(月) 21:15:49 
行を始めた頃の話 
それこそ般若心経すらおぼえられない頃の話 
うちのほうは田舎なので近所の無人のお堂の前で心経を練習していた 
ようやくそれっぽくなってきた所だった 
ついでちゃあご本尊のお不動さんに怒られるが慈救呪が覚えられないので 
のうまくさんまんだ・・・・・うんたらた・・・ 
とにおかく覚えるまで唱え続けた 
ようやく暗記出来た所で目をつぶってのうまくさんまんだを続ける 
背中も熱くなってきて火炎をしょっているようだった 
そうこうしていたら行者風のおばあさんが現れた 
「お呼びするんだろ、手伝ってやるよ」 
そういうと一緒に「のうまくさんまんだばーざらだんせんだー・・・・」 
と唱えだす。 
すると、一人、また一人お童子さんたちが現れた 
「俺たちもてつだうぞー!!」 
一緒に唱えだす「のうまくさんまんだばーざらだんせんだー・・・・」 
もう大合唱だ 
すると・・・・。 
バキッ!バキッ!という音と共に「フーン」「フーン」という息吹が聞こえ出す 
ついに現れた!お不動様だ! 
憤怒の形相で威嚇している 
おどろいた俺はすぐさま心経を唱える 
「まかはんにゃーはらみったーしんぎょー」 
お不動さんと童子さんそして行者のおばあさんの霊に丁重にお礼を言いその日は終了

とまあこんなことが昔あった、今にして思えば当たり前だけどこのときはたまげたね 
後日談もあるけど聞きたい?

その翌日友人を呼んで 
「とにかく合掌だけしててくれ」とだけ言って 
般若心経一巻 
慈救呪108回唱える 
友人は特に信心深い奴でもなく普通の奴だ 
全て終わった後で「熱い熱い背中が熱いよ」と言う友人は汗びっしょりだ 
「なんかすごい力強い男みたいのが見えたんだけど気のせいか?」とも言う 
もちろん友人はお不動さんすら知らない 
しかもその日はお堂の中すらのぞけないのでどんな姿の御仏かも知らないわけだ 
「じゃあ絵に描くよ」と絵が得意な友人はお姿を思い出して書き出す 
そのままお不動さんのお姿だしかも色形俺の見たお姿と瓜二つ 
これには驚いた 
その後彼の抱えていた色々な問題も解決し現在は独立起業して立派にやっている 
もちろん現在熱心な不動明王信者であることは言うまでもない

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