呪われた

609: 本当にあった怖い名無し:2011/09/15(木) 12:32:56.54 ID:3F3bOV7K0
うちの弟は、霊感は無い?らしいけれど、時々見えたりする人らしい。

結構前の話なんだけど、夜の9時頃だったかな
俺が部屋でTVを見ていると、弟が外から血相変えて帰ってきた。
俺は、騒々しい奴だなぁ。くらいに思っていたんだけど、弟が突然
「呪われた。呪われた。」
とか言い出したんだ。

弟はビビり屋なので、俺は内心「はいはいわかったわかった」と思いつつも
「何があったん?」と弟に問いかけた。
しかし、何度聞いても答えてくれない。
「呪われたわぁ。これは言われへんわぁ。」て感じの事を言うばかり。
答えが無いので、友達と変なビデオでも見たか、遊びでもしたか、そんな感じだろうと、放っておいた。

それから、そんな出来事も忘れた頃に弟が
「前に呪われたって言ってた時あるやん。覚えてる?」と話出した。
「あぁ、そんな事あったなぁ。あれ何やったん?(笑)」
て感じで、弟の話を聞くことになった。

弟は、その日自転車で、煙草屋に少年ジャンプを買いに行っていた。
といっても、月曜日じゃなくて、土曜日の夜。
時々発売日より早く店頭に並べるお店ってあるよね。そういうお店。

その帰り道に、俺も知っている道で、俺の家の近くなんだけど、街灯もなくて、
しかも昔風の土壁がある大きい家が並んでる
夜に通ると、気持ち悪い雰囲気の場所にさしかかった。

弟は、気持ち悪いなぁ。と思いながらも自転車を進めていると
なんとなく、背後に気配を感じたらしい。
冷や汗が流れてきて「あぁこれはやばい」と思っていると
今度は、後タイヤが急に重くなった。違和感どころの騒ぎじゃなかったらしい。
あまりの気持ち悪さに、その道を通る事を諦めて、明るい違う道へ逃げだした。

ただ、その道を通らない事には、家に帰る事ができないのだけれど、気持ち悪くて通りたくない。
仕方なしに、ちょっと落ち着かせてもらおうと、友達に電話してすがりついた。
「じゃあ、近くに来たら電話して。表出るから。」
「うん。わかった」
そして、友達の家に近づいた頃に、再度電話すると
既に表に出て待ってくれているとのこと。
優しい奴だと思いつつ、到着すると、玄関前で友達は出迎えてくれた。

すると、友達はおかしな事を言い出した。
「あれ、一人?」
「ぇ・・?1人やで・・」
「あれ、だって電話してる時、女の人の声してたけど。」
「いや、一人」
「まじで?後ろに誰か乗ってなかった?気のせいか・・」

うわぁ。最悪や。俺何も言ってないのに。うわぁ。
っていうのが、弟の心境だったらしい。
それでも、友達としゃべっている間に、気が紛れて落ち着きを取り戻したらしい。
それからしばらくして、友達と別れて、家に帰ることにした。

自転車を走らせていると、再び背後に気配。
気にしすぎなだけかもしれん。そう言い聞かせて夜道を走らせていた。
すると、前方に職務質問している警察官。
ライトも点けてるし、止められることもないだろう。
そう思ってとおり過ぎられると思った。
しかし、警察官に呼び止められた。

「二人乗りしたら、あかんで」

その後、警察官には、後ろに女乗せてたやろう。
その女どこ行った。逃げたか?など、しつこく職務質問をくらったらしい。
それから、明かりを求めてコンビニに入ったら、偶然近所の友達に出会い
泣きついて、一緒に家の前まで帰ってもらったらしい。 

前の話へ

次の話へ