失踪した老人

804 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/01/19 03:05
飲み屋で仲良くなった飲み友だちの警察官に聞いた話なんだけど、
老人が突然失踪したって家族から電話があったから、その家に行ったんだって。
どうせ惚けて徘徊してるんだろうってタカをくくって赴いたんだが、
事情を聞くと家族の話が実に奇妙で変なんだって。
まず、その老人(男性)は70才の誕生日に失踪したんだが、
前から自分は70才になったら天狗になると家族に公言してたらしい。
( ゚Д゚)ハァ?って感じなんだけど、
そのじーさんの父親もその父親も、70才の誕生日にいなくなってるんだって。(長男の話)

そんで、その老人の部屋に入ったら、
黒い烏の羽根みたいなのが10羽分くらい散乱してて、
部屋のまん中にどんと子供が入れるくらいの空っぽのたらいがあって、
「これはなんですか?」って聞いたら、
嫁が昨日(失踪する前の日)突然じじいが米を一斗炊いてくれって言ったんで、
炊飯器で何回かに分けて炊いて、その中に入れてやったんだって。
そんで、それがきれいに米粒一つなくなくなってるんだって。

で昨晩なんだけど、じじいの部屋でどんちゃん騒ぎがあったんだって。
もう大勢で騒いでる感じだったらしい。
「それは見たんですか?」って聞いたら、
「おじいちゃんから『何があっても決して部屋を覗くな』って言われたので、見ませんでした」との答え。
どうもからかわれてるような話だけど、
家族は皆真剣でウソをついてるようには思えない。長年の経験でわかるらしい。
仕方がないので、一応行方不明者として捜査願いを本署に連絡して、鑑識呼んでその羽を持ち帰ったんだって。

結局、その老人は発見されなかったとのこと。
羽は烏の仲間(烏ではない)との鑑識結果だったらしい。

「俺も警察入って15年だけど、不思議だよなあー」と笑ってた。

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