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ラップ音のする部屋
迷えるオッサン＠特選怖い話:2020/02/13 13:01 ID:k3aseJ2c
行き付けのスナックで酔った挙句の不埒。やはりお客で40歳くらいの独身女性のマンションに泊めてもらった。一通り済んだ後で、二人には狭いベッドでイチャイチャしながら、改めて部屋の中を見渡すと、びっくり。部屋中の壁という壁にお札が貼ってあり、意味不明な人形も沢山。背中に悪寒が走ったが、理由を聞くのが怖くてそのまま知らんふり。
もう寝ようと灯りを消したのは午前3時過ぎ、やがて彼女の寝息がしたころ、自らもうつらうつらし始めたとき「パキ！パキ！」と紛れもないラップ音。慌てて彼女を揺り動かして「これってアレの音だろ！大丈夫かよ」と訊いたら、真面目に起きる気もないらしく「う〜ん、そんな感じだね〜。何も出ないよ〜寒いからこっちによって」と眠たそうに首に腕を回してくる。腰に回した腕も大きな乳房を掴んだ手も震えたが、やがて寝入ってしまった。
「朝ごはん食べてく？」と起こされると、すでに窓から射す日も高くなっているようで「うん、いただくよ」とタバコに火を付けた。「あのさ、昨夜のことだけど・・」とぽつりと切り出すと「あ〜アレ？気味が悪いよね。色々試しているけど、全然効果なくって、でも何にも出ないし」とあっけらかんとしている。
「引っ越したら？」というと「だってここ分譲で私のマンションだから引っ越せないよ」とのこと。あれから色々と付き合いはあってホテルには泊まるけれども、誘われてもあの部屋には泊まらない。だってオレはたまにだけど「見える人」だから。