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夢の中の人

ゾッとする名無しさん@特選怖い話:2019/01/25 12:45 ID:5yVBekF.

あんまり怖くないし、駄文で長いですがお付き合い願えると嬉しいです。


数年前、進学のために一人暮らしをするようになったころから、おかしな夢を見ることが増えました。
決まって、夢なのか現実なのか曖昧になるほどリアルで、とある男が自宅に忍び込んでくるんです。
初めてその夢を見たのは大学生生活が始まってだいぶ一人暮らしに慣れてきた頃。当時、大学付近にある女性専用のアパートの1階に住んでいました。家具家電付き無料Wi-Fiありでセキュリティもそこそこ良いとあって人気の物件で、運よく1階の部屋が空いていて入居できたんです。
初めての一人暮らしで緊張していましたが、1カ月もすればなれるもので、その日はバイトもなく早く眠れた日でした。

夢の中(?)で私はふと目が覚めてベットから起きあがります。見慣れた散らかった部屋をぼーっと寝起きのような視界で見渡すと、ふと影が目に入ったんです。
少しカーテンの開いた窓を見ると、見知らぬ男が窓ガラスにぺったりと張り付いてこちらを見ていました。
その瞬間、「鍵をしめなきゃ」と頭に浮かぶと同時に窓へ近づくが男の方が一瞬早かった。頭からつま先にかけて一気に冷えるような感覚と、本能的に「逃げなくては」と玄関へ体が向いた。声を出そうにも出なくて、家具にぶつかりながら玄関へと逃げました。鍵を開け、ドアノブに手をかけたとたん、背後から強い力で肩を引っ張られ、まるで投げるようにベッドに押し倒されたところで目が覚めました。

怖い夢を見た直後の心臓が痛いほどドクドクいっている音を聞きながら
夢でよかった…と思いました。でも、なぜか違和感が拭えないんです…。
本当に夢だったのか?そんな不安が消えず、夢であることを確信したくて男が張り付いてた窓に近づきました。
鍵は・・・閉まっている。
よかった。やはり夢だった。
念のため玄関へ鍵を確認しに。

しかし、

玄関のカギは開いていました。
心臓がギュッと縮み上がるような感覚と夢である確信が消えてしまったことに恐怖を覚えました。

2回目は就職し、借り上げの社宅(2階の部屋)に引っ越して1年ほどたった頃。
その日は休日で、普段なら昼まで寝ているはずなのにかなり早くに目が覚めました。
カーテンから差し込む明かりで朝だとわかり、携帯を見るとAM4:00頃を表示していて、「夏ってこんな時間でも結構明るいんだなぁ」と寝起きのぼんやりした頭で窓の方に寝返りを打とうとしたとき

ギュリッ…

と、建付けがあまり良くないベランダの窓が音を立てて開いたんです。
「え?」とぼんやりした視界で音のした方を見ると、既視感のある男が部屋に入ろうとしていました。
夢の中だったからでしょうか。人間、とっさに声を出そうにも出ないもので喉がギュッと締め付けられるような感覚に襲われ掠れた音しか出ない。体も金縛りにあったかのように動かない。
にやにやと口元をゆがめた男が私に手を伸ばそうとしてきた瞬間
やっと、声が出ました。
何と叫んだのかは記憶にないが「警察警察呼びます!」的な感じだったと思います。
叫ぶと男はひるんだのか動きを止めました。
気づけば体が動き、私はベットから飛び起きて男を捕まえようとしました。今考えれかなり大胆なことをしたと思います。
私が今度は襲い掛かろうとしたことで、慌てた男はベランダに逃げ、二階から飛び降りました。
私も追いかけてベランダへ出ると、早朝のすこし冷たい空気と、誰もいない道路を男が全速力で走っていきました。
男がいなくなったことを確認し、私はふらふらとベットへ倒れこみました。

そこで目が覚めたんです。
今のは夢だったのだと脳みそで理解するまでかなりの時間がかかりました。
そしてまた、夢だった確信がほくしてベランダの窓をみると鍵はかかっていて、玄関も今回はかかっていました。
でも、なぜか夢だとわかっても不安はぬぐえなかったんです。

そして3回目。
転職して都内の駅ちか物件(3階)に引っ越しをして3カ月程経った頃。
早朝から用事があり、自宅で身支度を整えていた時でした。
窓の方から視線を感じ、ふとそちらを向くと、道を一本挟んだ向かい側のマンションの非常階段に人が立っているんです。
時折、たばこを吸っていたり電話をしている人を見かけていたので、今回もそうだろうと思い、カーテンを閉めようと窓に近づくと、その人物とばっちり目が合ってしまいました。そして、ニヤッと口元をゆがめたのです。

途端、既視感に襲われました。

「あ、この人見たことある」

そう思ったらもう駄目でした。ぶわっと今までの夢のことを思い出してしまったのです。
慌ててカーテンを閉めて、恐怖で早鐘のような心臓を抑えてうずくまってしまいました。
しばらくして、やっとの思いで体を起こして外を見ると、もう男はいませんでした。

その日から、怖くてカーテンを開けることができずにいます。

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