不在着信 - 島田秀平

人志松本のゾッとする話より

携帯電話を置いてて、パッと見ると電話がかかってきてるってよくあるじゃないですか?

僕の知り合いに非常に霊感の強い女性がいるんですけど、パッと見ると電話がかかってきてる。
見てみると知らない番号。知らない番号だし、気持ち悪いし放っておこうか…
けど、その日を境に、その番号から結構な頻度でかかってくるんですって。

で、ちょっと気持ち悪いのが、手に携帯電話を持ってる時はかかってこなくて、
携帯電話を置いてる時、見てない時に気づくとかかってきてるんです。

さらに気になるのが、この番号ってのは携帯の番号じゃなくて、備え付けの番号。固定電話。
『058…』からはじまるんですが、覚えがない。

それで、ある日なんて留守電が入ってるんですって。
聞いてみようと思って聞いてみても、ずーっと無言なんですね。

でも、さすがに何回もかかってくるから、これは誰かと間違えてかけてきてるから教えてあげないとな…と。
勇気を出してこの番号にかけ直したんです。

かけなおしてみると、
《ピンポンパンポーン…この番号は現在つかわれておりません。》

いやいやいや…かかってきている番号にかけ直してるのに、繋がらないわけはないだろうと。
それで、その番号を調べてみようって思ったんです。

まず、ネットで『058』って調べると、どうやらこれは岐阜県のほうの地域の番号らしい。
それで関係機関にこの番号は何なんですか?って聞いてみると、
十年以上前にダムの下に沈んだ村の電話番号だったんです…

それでその後、留守電を聞いて見ると、無言じゃなかったんです。
よーく聞いてみると、

ゴボゴボゴボゴボ…

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