島根女子大生死体遺棄事件

事件の概要

2009年11月6日、広島県と島根県の県境に近い広島県北広島町の臥龍山(がりゅうざん)山頂付近で、女性の頭部が発見された。DNA鑑定の結果、島根県浜田市で10月26日から行方不明になっていた19歳の女子大生と確認された。死亡時期は約1週間前から2週間前。広島県警・島根県警は合同捜査本部を設置して残りの遺体発見、容疑者特定などの捜査を開始。11月7日に左大腿骨の一部、11月8日に両手足の無い胴体部分、11月9日に左足首、11月19日に爪が発見された。

被害者の人となり

平岡都さん 身長147cm、細身で髪はセミロング、やや茶色の毛。香川県坂出市出身。2009年春に高松商業高を卒業して、島根県立大に入学。海外留学の希望を抱く明るい性格で、将来の夢は「英語を使える仕事に就く」こと。途上国の飢餓を救うボランティアサークルに所属していた。授業の欠席はほとんどなく、まじめで成績は優秀だった。連休や盆休みには必ず実家に帰省し、家族と触れ合っていた。交友範囲は大学の語学クラスやゼミ、サークル、バイト先などに限られ、メールや電話でやり取りする相手も比較的少なかった。特定の交際相手はいなかったという。

事件発覚前後の足取り

2009年10月26日 島根県立大学(島根県浜田市)総合政策学部1年、平岡都(みやこ)さん(19)=島根県浜田市原井町=は、授業に出席した後で15時頃女子寮に戻った。その後寮から約1.5km離れた同市にあるショッピングセンター「イズミゆめタウン浜田」3Fのアイスクリームショップ・サーティーワンで、17時から21時までアルバイト。21時15分に同センターの防犯カメラに映っているのを最後に、行方が分からなくなった。 2009年10月27日 17時30分頃に、平岡さんの母親が娘の携帯にメールを送信。しかし返信なし。同24日にメールを送った時はすぐに返信があり、特に変わった様子はなかったという。不審に思った母親は電話をかけたが、何度かけてもつながらない。女子寮に電話したところ、その前日から戻っていないことがわかった。そして同28日に、家族は島根県浜田署に捜索願を提出。 警察は捜査をはじめたが、有力な手がかりを得ることはできず。 2009年12月2日 やがて行方不明から1週間経ち、両親の了解も得たため公開捜査に踏み切った。 2009年11月6日 広島県北広島町の臥龍(がりゅう)山にて、女性の頭部が発見。 遺体のほかの部分や、平岡さんの携帯電話など遺留品は近くになかった。島根・広島の県警はDNA鑑定を行い、平岡都さんの遺体であることを同7日未明に発表。両県警は浜田署に合同捜査本部を設置、死体損壊、遺棄の疑いで捜査を始めた。 2009年11月8日 島根・広島両県警は11月8日9時半頃から約200人態勢で臥竜山の捜索を開始。胴体部分発見。 場所は頭部が見つかった臥竜山の入り口から約4.5kmの林道終点付近、車両転回場がけ下付近の北約70m離れた緩やかな下り斜面。 上から投げ捨てたのではなく、持ち運んだとみられる。 かなりの量の落ち葉が積もっており、遺棄されてから数日間経過している模様。警察は9日にDNA鑑定で身元の確認を行い、平岡さんのものと確認された。 2009年11月9日 捜査本部は左足首を見つけたことを発表。同日16時40分ごろ、入り口から約2.5km進んだ地点の右側斜面で見つかった。DNA鑑定が行われ、平岡さんの遺体と確認。 2009年11月19日 臥龍山の林道入り口から300mほど登ったところで、人の爪1点と、爪とみられる破片4点、約1.5cm大の肉と骨のかけらが見つかった。

遺留品など

被害者の血がつき、胴体に付着していたビニール片が遺留品となっている。捜査本部はNTTが電話帳の配達に使用するポリ袋の一部とみている。配達の年・地域によって色や文字・デザインが異なることがある。犯人の遺留品とみて、包装資材業者など流通ルートを調べた。その結果、インクの成分から1995年初めに広島県の5市(三次市、安芸高田市、東広島市、呉市、三原市)に配達されていたものであることが判明した。

関連動画

※この事件について扱ったテレビ番組の動画です。YouTubeよりお借りしました。 スマホで再生出来ない方はYouTubeに動画がありましたので、どうぞ。 胴体だけの遺体は女性と判明 不明女性か 前倒しで300万円懸賞金 島根女子大生バラバラ遺棄(10/02/26)  

犯行の状況

・死亡推定時期は2009年10月26日 - 31日。 ・頭部に殴打された跡。 ・首を絞められた可能性が高い。 ・遺体損壊に鋭利な小型の刃物が使用。 ・遺体状況から連れ去りに近い時間に死亡。

遺体の状況

最初の頭部発見以降、7日に林道入り口近くの雑木林から左大腿骨の一部、8日には頭部発見現場の近くで両手足のない胴体部分、9日には左足首、19日には林道付近に落ちていた動物の排泄物から被害者の爪が発見され、後日、すべて都さんの遺体の一部であることが確認された。 それぞれ遺体の状況は、通常の感覚を持つ人間ならば直視することすらできない残忍なものだった。都さんはバラバラに解体されただけでなく、きわめて"猟奇的"な手が加えられていたのだという。その一例を上げると、胴体部分の胸は刃物によってえぐり取られ、腹部は内臓の大部分が取り出されていた。あまりの残忍さに、警察の捜査でも「被害者は人間以外の動物に食いちぎられたのではないか」という意見が出たほどである。また、胴体全体に焚き火などにより焼けた跡があり、顔には殴打された痕、左頬には足で踏まれた跡が付いていた。 日本の犯罪史上でも類例のない、人間の所業とは思えぬ凄惨な猟奇殺人事件である。

頭部の状態

広島大学(広島市南区)で司法解剖し、頭部の損傷状況や切断方法、死亡推定時刻などが調べられた。捜査本部によると、頭部の腐敗は進んでおらず、死後1~2週間が経過していた。10月26日から31日に死亡したとみられる。なお、屋外に放置した場合に生じる遺体の傷み方の特徴から、遺棄されてから発見されるまで、約1週間は経過しているという。従って、遺棄時期も死亡推定時期と同じ可能性が高い。 顔面には皮下出血と筋肉内出血が認められ、生存中に殴られるなどした痕跡があるという。どうやら犯人は素手でかなり激しく殴ったようだ。殴打跡などに、犯人の皮膚の一部や汗が付着していないか調べられたが、皮膚は付着していなかった。なお、強く押さえつけられた際についたとみられる複数の小さな突起の痕跡も確認された。指先や手のひらなどに、ゴムや合成樹脂などの滑り止めがついた軍手で圧迫された可能性が高い。 目が充血するなどうっ血しており、ひものようなもので絞められた跡やのどをかきむしったような跡があった。強い力で首を絞められ、懸命に抵抗したとみられる。骨部の切断痕などから、ノコギリや鉈(なた)といった大型刃物で切り離された可能性が高い。切断面には生活反応がなく、死亡後に胴体から切り離されたと考えられる。また現場に大量の血痕が残っていないことから、別の場所で切断後に車で運び、がけ下に遺棄した可能性が高いと警察はみている。顔面には足跡があった。簡易の薬物検査の結果、睡眠導入剤などの反応はなかった。

胴体、大腿骨の状態

胴体について腐敗はなかったものの損傷が激しく、性別もわからない状態だったという。また、手足の切断面の他にも骨の見える部分があった。刃物で繰り返し切りつけられた傷跡があり、顔面の殴打痕と含めると、恨みを持つか何かに逆上した者による犯行の可能性が高まった(これらの傷は、死後つけられたものと判明)。 胸部は切り取られていた。また腹部にも刃物の跡があり、内臓の大部分がなくなっていた。遺体の切断に使われた刃物と胴体に傷をつけた刃物は、別のものである可能性が高いという。胴体部分は全体的に黒ずみ、たき火などで焼かれた形跡があった。司法解剖では、犯人の体液(汗、唾液、精液)などDNAを採取できなかったとみられている。なお、先に見つかった頭部と併せて胴体の血液検査をし、睡眠導入剤など複数の薬物について投与の可能性を調べた結果、いずれも反応は出なかったという。 また頭部発見場所から約2km離れた雑木林で7日、骨が見つかり、捜査本部の鑑定で、平岡さんの大腿骨と確認された。骨は一部が欠けているものの、切断されたような跡はみられないという。血液や肉片は全く付着していなかった。野生動物が物色したというよりも、人為的にそぎ落とされた可能性が高いという。

左足首の状態

11月9日、捜査本部は左足首を見つけたことを発表。同日16時40分ごろ、入り口から約2.5km進んだ地点の右側斜面で見つかった。DNA鑑定が行われ、平岡さんの遺体と確認した。また左足首の骨には切断されたような跡はなく、関節を外されたとみられる。犯人が人体について、一定の知識を持っている可能性もある。

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●2009年11月9日「中国新聞」─胴体発見「なんてむごい…」 関係者、一層の悲しみ 島根県立大1年平岡都さん(19)の遺体の一部が、広島県北広島町東八幡原の臥龍山山頂付近で見つかった死体遺棄・損壊事件は 8日、新たに平岡さんとみられる手足のない胴体部分が発見された。「バラバラ殺人」の様相も帯びてくる中で、関係者たちは一層の悲しみに打ちひしがれた。 島根、広島両県警の合同捜査本部は、犯人につながる遺留品などの捜索に全力を挙げる。 午前10時、捜索が始ったばかりの現場付近が突然、騒然とし始めた。女性の胴体を発見。 平岡さんの頭部が見つかった場所から、わずか70~80メートルほど離れたなだらかな下り斜面の山林だった。登山口では捜査車両が慌ただしく出入りし、再び緊張が高まった。 付近の捜索は午前9時半、広島県警の約65人態勢で開始。前日までより林道から深く分け入るなど範囲を広げていた。 胴体を乗せたとみられる警察車両は正午すぎ、報道陣が待ち構える登山口を下りた。 絶好の行楽日和。周辺の観光地は紅葉狩りを楽しむ人でにぎわっていた。 広島市中区の男性(53)は「むごいことをする。普通の人間のすることじゃない」と唇を震わせた。 島根県側でも国道186号沿いの捜索と、大学がある浜田市内での聞き込みが続いた。 有力な手掛かりはなかったが、捜査本部にはこの日、公開捜査開始以降では最多の11件の情報が寄せられ、通算42件となった。 県立大は9日を全学休講とし全学生向け説明会を開く。県立大に通う娘の下宿に駆け付けた福山市の女性(47)は「娘は平岡さんと仲良くさせてもらっていた。 平岡さんのお母さんの気持ちを思うと夜も眠れない」と、犯人の早い逮捕を願った。 ●2009年11月10日「毎日新聞」 広島県北広島町の山中で、島根県立大総合政策学部1年、平岡都(みやこ)さん(19)=島根県浜田市原井町=の頭部が見つかった死体遺棄・損壊容疑事件で、 島根・広島両県警の合同捜査本部は7日、死後7日以上経過し、顔に殴られた跡があったとの司法解剖結果を発表した。 また、平岡さんは、行方不明前日に交わしたメールには異変をうかがわせるような様子はなかったことが判明。 また、帰宅途中の防犯カメラに姿が記録されていないことなどから、先月26日夜、アルバイト先を出た直後に何らかのトラブルに巻き込まれた可能性が高いとみて捜査している。 捜査本部によると、平岡さんは死後7日以上経過しており、殺害は10月26~31日と推定。顔面に内出血があり、生前に殴打されたとみられる。死因は不明。 関係者の証言で、平岡さんが行方不明になる前日の先月25日夕、平岡さんが友人とやりとりしたメールには、周囲とのトラブルを思わせるような様子がなかったことが分かった。 メールは、平岡さんの高校時代の同級生が平岡さんに送り返信があったもので、内容に変わった様子はなかったという。 また、平岡さんは先月26日夜にアルバイト先を退店する姿が防犯カメラに映っているのを最後に、自宅に向かう道路沿いにある複数の防犯カメラに姿が映っていなかったことが、 捜査関係者への取材で分かった。平岡さんはこの日、寮に帰っておらず、翌日以降も市内各所の防犯カメラに姿は映っていない。島根県警は、帰宅経路にあるコンビニエンスストア計3店の防犯カメラの映像を分析したが平岡さんの姿はなかったという。そのうち一つはアルバイト先から約450メートルの距離にあった。 捜査本部は、平岡さんが店を出た直後に車に乗せられるなど、何らかのトラブルに巻き込まれた可能性があるとみて調べている。 ●2009年11月12日「朝日新聞」─切断遺体、11月2日より前に遺棄か 島根女子大生 島根県立大(同県浜田市)1年、平岡都(みやこ)さん(19)の切断された遺体が広島県北部の臥竜(がりゅう)山(北広島町)で相次いで見つかった事件で、 遺体の状態などからみて、遺棄されたのは今月2日以前の可能性が高いことが、捜査関係者への取材でわかった。 捜査関係者によると、平岡さんの胴体はいったん水分を含んだ後、日ざしを受けて腐敗が進んだ形跡があった。 一方、平岡さんの行方がわからなくなった10月26日夜から胴体が見つかった今月8日まででは、現場周辺で2日に雪が降ったほかは雨や雪はほとんどなかった。 このため、島根、広島県警の合同捜査本部は遺体に雪が積もったと判断、2日以前に遺棄されたとの見方を強めている。 地元の人によると、臥竜山一帯では2日午後6時ごろから雪が降り始め、翌朝にはふもとでも約15センチ積もった。 捜査本部は、浜田市内から遺棄現場に通じる幹線道路近くの店などで、10月26日から今月2日までの防犯カメラの映像を調べるなどしている。 平岡さんの遺体は、6日に頭部が発見されて以降、大腿(だいたい)骨、胴体、左足首が見つかっている。司法解剖の結果、死亡したのは10月26~31日とみられる。   平岡さんは10月26日午後9時15分ごろ、アルバイト先のアイスクリーム店が入る浜田市のショッピングセンターを出た後、行方が分からなくなった。 ●2009年11月20日「毎日新聞」─島根女子大生遺棄:顔にゴム突起付き軍手の跡 平岡都さんの遺体が見つかった臥龍山に向かう登山道の入り口に供えられた花束=広島県北広島町で2009年11月12日、広島県北広島町の山中で島根県立大総合政策学部1年、 平岡都さん(19)の遺体が見つかった死体遺棄・損壊容疑事件で、平岡さんの顔には、軍手で押さえつけられたような跡が残っていたことが捜査関係者への取材で分かった。 滑り止めのゴム突起が多数付いたタイプの軍手で、犯人は遺体損壊の際、指紋が残らないよう周到に証拠隠滅を図ったとみられる。 島根・広島両県警の合同捜査本部は、この痕跡を容疑者特定につながる重要な証拠の一つとみており、メーカーの特定や流通経路の割り出しなどを進めている。 捜査関係者によると、平岡さんの顔の表面には、多数の突起物でできたとみられる圧迫痕があった。形状などから、ゴム突起が多数付いた軍手を使用していた可能性が高いことが判明。 犯人が遺体に指紋が付くのを防ぎながら、刃物の柄をしっかり握る目的で着用したとみられる。遺体を損壊する際、片手で顔などを強く押さえ、もう一方の手で刃物を持ったために跡が残った可能性があるという。 軍手はメーカーや種類によってゴム突起の配置や編み目などが異なる。胴体や左大腿(だいたい)骨、左足首には指紋も軍手の跡もなかったという。 平岡さんは10月26日夜から行方不明になり、11月6日に頭部、7日に左大腿骨、8日に胴体、9日に左足首が見つかった。 捜査関係者によると、平岡さんは首を絞めて殺されたとみられており、その後、遺体が損壊され、別々に遺棄された可能性が高い。遺体各部から犯人の指紋は検出されていない。 ●2009年11月24日「時事通信」─破片、平岡さんのつめと確認=女子大生遺棄-島根、広島県警 島根県立大1年平岡都さん(19)の遺体の一部が広島県北広島町の臥竜山で見つかった事件で、島根、広島両県警の合同捜査本部は24日、 同山中で19日に発見されたつめの破片について、DNA型鑑定の結果、平岡さんのものと判明したと明らかにした。また同時に見つかった小片などは、 一部鑑定中のものを除いて人のものであることが分かった。 これら小片は、臥竜山の登山道入り口から約300メートル離れた林道脇で、動物のふんの中から見つかった。 捜査本部は23日から近畿、中部両管区機動隊の応援を得て、300人態勢で山中の大規模捜索を再開。残る遺体の部分や遺留品の捜索を続けている。 ●2009年11月25日「毎日新聞」─島根女子大生遺棄:つめのかけらの1片も平岡さん 広島県北広島町の臥龍山(がりゅうざん)山頂付近で、島根県立大総合政策学部1年、平岡都さん(19)=島根県浜田市=の遺体が見つかった事件で、 島根・広島両県警の合同捜査本部は24日、19日に発見されたつめ1枚につづき、つめのかけら4片のうち1片がDNA型鑑定で、平岡さんのものと確認されたと発表した。 他のつめのかけら3片と約1.5センチ大の肉片は小さすぎたり状態が悪く、DNA型が検出できなかった。 また、同時に見つかった約1センチの骨片は鑑定中だという。 ●2009年11月25日「毎日新聞」 広島県北広島町の山中で、島根県立大総合政策学部1年、平岡都さん(19)=島根県浜田市=の遺体が 見つかった死体遺棄・損壊容疑事件で、 島根・広島両県警の合同捜査本部は、見つかった遺体の状況から、 犯人が料理包丁などとは異なる特殊な刃物を使った可能性があるとみて、刃物の特定などを急いでいる。 平岡さんの遺体は、6日に頭部、7日に左大腿骨(だいたいこつ)、8日に胴体、9日に左足首、19日につめが、 山頂に通じる林道付近で見つかった。 現場から遺体の損壊に使ったとみられる刃物などは見つかっていない。 捜査関係者は「通常の包丁ではなく、特殊な刃物を使ったのだろう。熟練は必要ないが、 犯人はわずかでもこうした経験を持つ可能性が高い」としている。 捜査本部は、刃物の特定や切断方法の解明を目指し、幅広い分野の専門家から意見を聞いている。 また、雑貨店やホームセンターなどでの刃物の購入履歴の捜査も続けている。 ●2009年12月9日「毎日新聞」─<島根女子大生遺棄>空き家などで損壊の可能性…捜査関係者 (毎日新聞) 広島県北広島町の山中で島根県立大1年、平岡都さん(19)=島根県浜田市=の遺体が見つかった死体遺棄・損壊容疑事件で、 平岡さんの遺体は空き家などで損壊された可能性が高いことが捜査関係者への取材で分かった。遺棄現場で血液がほとんど検出されなかったことや、 平岡さんが行方不明になった周辺に空き家などが多いためで、島根・広島両県警の合同捜査本部は捜査に力を入れている。 捜査関係者によると、マンションなどの集合住宅の空き室を捜査したところ、いずれも施錠されていた。 ●2009年12月6日「読売新聞」─争う声なく顔見知りの犯行か…島根女子大生遺棄 島根県立大1年の平岡都(みやこ)さん(19)の遺体遺棄事件で、平岡さんがアルバイト先のショッピングセンターを出た後、1分以内にセンターを出た数人の従業員らは全員、 平岡さんの姿を見ておらず、争うような声も聞いていないと証言していることがわかった。 遺体発見から6日で1か月。島根、広島両県警の合同捜査本部は、こうした状況から、平岡さんがセンターを出た直後に車に乗せられた可能性があると判断。 顔見知りによる犯行との見方を強め、交友関係の範囲を広げて調べている。 平岡さんは10月26日午後9時にアルバイトを終え、同15分頃、センターの従業員通用口から出て行く姿が防犯カメラに映っていた。 捜査関係者によると、防犯カメラの画像分析や従業員らへの事情聴取を繰り返し行い、通用口から出た時刻を秒単位で確認、歩いた方向や距離も調べた。 その結果、平岡さんの前後約1分間に出て、同じ南の方向に帰った数人を特定したところ、いずれの人も「騒ぎはなかった」「不審な車はなかった」などと証言した。 両県警は、これらの証言を重視。平岡さんが犯人と接触したのは、センターの買い物客用駐車場など極めて近い場所だった可能性があるとし、 平岡さんは知らない人に誘われてついて行くような性格ではないことなどから、両県警は、犯人と面識があったと判断。幅広く知人から事情聴取を進めている。 ●2010年2月1日「読売新聞」─女子大生遺棄犯人像「帰宅ルート周辺に住む男」 島根県立大1年、平岡都さん(19)(島根県浜田市)の遺体が遺棄された事件で、島根、広島両県警の合同捜査本部は、犯人像を推定するプロファイリング(犯罪情報分析)で、 「平岡さんの帰宅ルート周辺に住む20~40歳代の男の、単独犯行の可能性が高い」とする結果をまとめた。 平岡さんは昨年10月26日午後9時15分頃、浜田市のアルバイト先のショッピングセンターを出て行方不明となり、11月6日、広島県北広島町の山中で遺体の一部が発見された。 両県警は、遺体の遺棄現場や、平岡さんのものとみられる靴が見つかった帰宅ルート近くの情報などを基に、警察庁科学警察研究所に分析を依頼した。 その結果、平岡さんと接触した後、遺体を切断し、遺棄現場まで行き来した状況などから、単独犯で、県立大周辺に土地鑑があるなどと推定したという。 ●2011年10月14日「時事通信」─遺体付着ポリ袋は電話帳用=島根女子大生遺棄 島根県立大1年平岡都さん=当時(19)=の遺体の一部が広島県の山中で見つかった事件で、島根、広島両県警合同捜査本部は14日、平岡さんの遺体に付着していたポリ袋片は、 NTTの電話帳配布用の袋と判明したと発表した。捜査本部によると、ポリ袋片に印刷された文字を判読しインク成分を鑑定した結果、判明した。 袋はポリエチレン製白色半透明で、縦52.5センチ、幅27センチ。1995年ごろに中国地方の業者が製造、同地方に広く配布されていたという。 島根県警の山田豊捜査1課長は「犯人が使っていた可能性の高い有力な証拠」と指摘。捜査本部は、配布先や配布ルートの解明を急いでいる。 捜査本部はこれまでに延べ10万人の捜査員を投入。公的懸賞金の対象となった昨年2月から寄せられた情報は約1100件に上る。 平岡さんは2009年10月26日に同県浜田市のアルバイト先を出た後、行方不明になり、翌11月6日以降、広島県北広島町の山中で切断遺体の一部が相次いで見つかった。 ●2012年9月28日「日経新聞」─殺人容疑で捜査継続検討 島根の女子大生遺棄事件 島根県浜田市の県立大1年、平岡都さん(当時19)が行方不明となり、広島県の山中で遺体が見つかった事件で、 死体遺棄容疑で捜査している島根・広島両県警合同捜査本部は28日、11月に同容疑の公訴時効(3年)が成立することから、 容疑を殺人に切り替え捜査を継続することを検討していると明らかにした。

事件担当警察署

・島根県警察・広島県警察合同捜査本部 フリーダイヤル:0120-385-301 ・島根県浜田警察署 TEL: 0855-22-0110 ・広島県山県警察署 TEL: 0826-22-0110

関連画像

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◆ソース元
続ガチャピン随想録
島根女子大生死体遺棄事件とは【未解決事件】
島根女子大生死体遺棄事件 - Wikipedia

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