消えていく存在

666 :本当にあった怖い名無し[sage] :2008/06/04(水) 13:45:59 ID:SpvCzeTi0
小学校から仲の良かったAとBと自分。 
高校からは学校が別れたのだが、お互い実家は近所だったので、たまに町中で会ったりした。 
(ちなみに誰も携帯は持っていなかった)
しかし私が県外の専門へ入学、Bが市内の量販店勤務になった頃。 
突然Aの情報がぱたりと途絶えた。 
成人式にも現れなかったので不思議に思った私とBは、成人式の帰り共通の知人Cも交えAの家に行ってみた。
家にいくとAのお母さんが玄関に出てきたので、今日Aはなんでこなかったの?と聞いたら 
変な顔をして「うちにはAなんていません」と言われた。 
私とBは小学校の頃この家に遊びに来たことが何度もあり、おばさんとも当然顔見知りだったはずが、
おばさんは私とBのことも知らないと言った。(Cは来たことは無かった) 
そんなはずはないといくら説明しても話がかみ合わず、仕方なくAの家をあとにした。

なんだかわけのわからないままそのときは解散し、お互い家に帰り家の人にその話をしたところ 
「あの家にAなんて同年代の子いたかしら?」とのこと。 
夜に3人でそれを電話で話し合い、もしやうちらが名前かなんか間違ってる?という話になり、 
「あ、そうだ小学校の卒業アルバムを見れば!」とお互いアルバムを探したが、何故か誰もアルバムを見つけることができなかった。 
それどころか、小学校の頃のクラス写真とか、みんなで写っている写真が一枚もみつからなかった。 
(個人写真とか、数人でのはあった)

未だに理解できない不思議体験だが、これの数年後、今度はCが「Aって誰?」と言いだし、私とBは唖然とした。 
私たちもそのうちAのことを忘れてしまうんだろうか…。

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