彼女の決心

 
1457 :え?私は?(前編):2012/03/12(月) 20:42:11 ID:427imV/60
これは僕が体験した不思議な話です。怖かったので記載します
自分の名前は祐徒(仮)そしてもう1人でてくる友人。もうこの世にはいません。名前は三樹と言う女の友達です
彼女と初めて知り合ったのは小学三年生でした。彼女は隣にいて僕の事はほとんど無視・・・と言うか、何か話しかけても答えてくれませんでした
給食になったら班の人達で固まって食べることがあったんです。
その時によく話しかけてはいたんですが、「うん」とか「へぇ」とか無関心な事しか言ってくれませんでした
僕は「ムッ」ときたのか「何でそんなに無関心なんだ?僕が嫌いなのか?」と聞くと、今の僕には十分と言える言葉が返ってきました
「子供は全員嫌い」え?僕は彼女から見て子供なのか?疑問に思いながら時間は終わった次の日もその次の日も好きではないんだが
彼女には1日一回は話しかけていた。今から思えば僕は彼女が好きだったんだろう
ある時に「どうして君は無視している私に話しかけてくるの?」と三樹が聞いてきた。

僕はかっこいい事言おうかな・・・とか思っていたが、自分の本心の言葉を言った
「何でだろうね?」と。これがいわゆるフラグなのかも知れない。彼女は僕の言う事には必ず返してくれる様になった
その姿を見た友達何人かは自分もっと言わんばかりに三樹に話しかけた。その後すぐ聞いた話だが三樹は結構男子の間で評判だった。
しかし三樹は男子に話しかけられても「・・・。」の一点張り。「おい祐徒。お前どんな魔法使ったんだよw」「さぁ?w」そんな会話が続いた
三学期になると彼女から話しかけていた。しかし男子の眼が痛いw しばらく時が過ぎた。大体3年ぐらい。彼女とは同じクラスだった。
ある日。「ねぇ祐徒。私の家来てくれない?」そう言われたのは初めてだった。今までお互いの家に行き行きしてないからだ
「ああ、わかったよ」そう言ってランドセルを家に置いて学校に行った。三樹の家は知らない為、三樹を学校で待っててと言っていた。 

彼女の家に行った。凄く大きい家で、「今家族の人たちは?」と三樹に聞くが、「いないよ」と言われた。
何故かこの時の声が悲しそうな声だった
家に入ると真正面に何やら龍?の絵らしき物が飾られていて、部屋まで招待してくれた。しかし入った時、体の底から寒気と懐かしい感じが込み上げた
その部屋は窓がなくボール、人形、そして木の机が置いてあった。
「何して遊ぶ?」と聞かれたが、「あの・・・トイレ・・・行っていい?」と言ってしまった。
「トイレならリビングの横の緑色の戸だよ」と言ってくれた。しかし僕はトイレには行かずに、二階に上がる時に見た白い部屋に行った。
白い部屋には一枚だけ写真が飾られていた。 3歳ぐらいの男の子と30~40ぐらいの男性、そして5歳ぐらいの女の子。
「あ・・・これね・・・。」後ろから声がした。ビクッと驚いて見た人物は三樹だった。
「これ、だいぶ前にお父さんがまだ居た時に撮った写真なんだ この部屋も最近入ってない。」?
僕は「ごめん・・・いつか僕の家にも来てね」とだけ言って帰った。彼女の言葉を考えるためだ。
今はいない・・・これはどうゆう意味だろうか
そして母親は何故いないのか。離婚でもしたのかな?と思っていた。
そして時はどんどん過ぎていった。中学2年生の時だ。
この時間は僕と三樹が自分達について語り合った季節であり、それと同時に彼女の消失を意味する時間でした 

夏・・・まぁ暑い季節ですよね 三樹も俺もその時はまだ仲がよかったです
2年生の時同じクラスになったんですよ。三樹と。宿題とかは三樹家でやったりしてました
相変わらず友達いないみたいです。そして7月のある日に三樹から「家に泊まりに来る?」と聞かれたので俺は「いいけど
思春期って言葉忘れてないか?」と彼女に言い放ちました。三樹は男性女性を区別しないタイプみたいです
いっしょに風呂に入らない?とか同じ部屋で寝ない?とか言いそうな奴でした。
泊まる日に午前中は2人共用事があったから午後に行くとなりました。そして午後に。三樹の家は相変わらず綺麗で誰もいません
質問とか色々してましたが、その時間のほとんどは一階のテレビでゲームしてました。なので質問は答えてもらえませんでした
今から思えば三樹は知った上で答えなかったんだと思います。その日の最後の時間(就寝)に俺はまた一階に行き
あの白い部屋に入ったんですね。もう一回確認する為に。写真は二つになっていました。
片方はずっと前に見たあの写真でもう片方は・・・どこかで見たことのある
男性が写っていました。中2で・・・制服が俺らと同じ中学です。名前を見てみると「金井祐徒」。
俺の名前です。そしてその写真の裏側には手紙が貼り付けられていました。 

その手紙の文章は
「2006年9月3日 私は失望した 父親と言うものは何故私を殺そうとする
何故私を憎む 何が気に入らない・・・?弟が居なかったら私は首を締め上げられていた

9月6日 母さんがいない理由がわかった気がした 屋根裏から時々ガタガタゴトゴトと言う音は母さんが
私と弟を助けに来てくれているんだろう しかしその音が鳴るたびに父が片手に斧を持って屋根裏に行く 
しばらくしたら「ぎャああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあ」と言う奇声が鳴る
母さん、悲しいよ。

9月9日 
目の前に何か倒れている 人だ 弟だ・・・。 父が殺したのだとわかった 私を殺すために 
もういやだ 助かりたい 嫌だ 助けて 助けて
タスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテ
・・・!屋根から音がした!母さんだ!母さんが来てくれた 

2009年3月20日 ここに手紙を置きます 読む人がいるとしたらたった1人の男性でしょう 私はあなたをここに呼びました
そしてその日に私は死にます 私は父を殺しました 母さん修也(弟の名前)を殺したあの人を許すわけにはいかなかったからです
私は自分の心が憎いです。同年代とは距離を置いて話します。私が写ったら困るから
また      あの時に戻りたいな   」
ここで手紙が途切れていました。ナイフか何かで切り落とされた様な感じです。俺は三樹の、三樹の居る部屋に走り出しました。
ドアを叩き割ったその先に寝ているはずの三樹がいません。すると、その部屋の窓が開いて屋根に通じる梯子を見つけました。風が強い外、登った先には
    三樹が立っていました。彼女は俺に気がついたのか、すぐにこう言いました。
「私さ、小学3年生の時に祐徒にあったよね。必死になって話しかけてくれるのが嬉しかったんだよ。
死ぬ決心ができたのも祐徒のおかげだから感謝したいんだよ。」そう言うとそこから飛び降りました。屋根からです
止められなく声しか上げられませんでした。俺はそこで失神してしまったみたいです
気がつくと三樹の家のベッドの中にいました。三樹はいません。しかし枕元には手紙が。
そこにはこう書いてあったんで記載します
「祐徒はいつ死ぬかな?え?私は?あれもういないの?嫌だ暗い暗い暗い前が見えない助けて助けて助けて助け」
その手紙を読み終わった瞬間「    死んでよ   寂しい」と言うドス黒い声が耳に入りました」
今はもうあの家には行ってませんし高校になって新しく友達ができました。三樹にそっくりな友達が。

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