祖母

392 :夏 ◆3Hrov3hfKI :2006/07/23(日) 04:39:24 ID:/mY4RAS5O

中学校3年生の時の事でした。明後日に合唱コンクール、そして翌日に文化祭と言う時の事。
末期癌で苦しんでいた祖母が、亡くなりました。 

ああ、合唱コンクールも文化祭も休んで葬儀に行かなければなと思い、髪の毛を洗う為に入浴していました。
親戚から爪弾き者にされていた私に、いつもいつも優しかった祖母の事を思い出すと只々悲しくなり、 
嗚咽を漏らさぬ様に泣いていた時でした。
ドアの外から祖母の足音が聞こえたのです。
祖母の癌は足にまで転移して歩くのが大変だった筈 
なのに、健康だった頃の祖母と同じ歩調の足音でした。

ああ、苦しみから解放されたのだなと思うと更に涙が。

私も優しくならねばと思い、今では祖母の遺品の糸で作った洋服をプレゼントしたりしています。 
お婆さん、いつも優しさをくれて有難うございました。
結婚式の時にはお婆さんの写真をお爺さんの写真と一緒に飾らせて下さい。

前の話へ

次の話へ