祠の神様

412 :本当にあった怖い名無し[sage] :2006/06/04(日) 02:27:46 ID:4zgny2Aj0
高校生くらいの時の話。
当時オレは実家に住んでいた。四国の結構な田舎だ。 
田舎なもので、ご近所さんで何かするって時は皆集まって手伝い合う。 
その日もすぐ近所の旧家の庭でちょっとした工事(土入れしてならして駐車場を、とかいう感じ)を 
やるというので、親父が昼間手伝いに行ったらしい。

その日の夜、深夜になってから何故か腰から下が足の先まで冷たく痺れて酷く痛みだした。 
全く原因も分からず、筋肉痛用のジェルを塗ったりもしてみたが効果無し。 
鎮痛剤でも飲もうかとも思ったが、おかんに聞かないと場所もよく分からなかったので、とにかく我慢することにした。

ひたすらその鈍くて冷たい痛み(まるで自分の足じゃなくなったような)に耐えていると、何時ごろだったか
まるで嘘のようにフッと痛みが消えた。「よかったぁ~」と安心し、眠りについた。

翌朝目覚めて台所へ朝飯を食いに行き、家族にそのことを話した。 
すると親父が少し申し訳無さそうに話し始めた。
昨日のその旧家の工事中に、親父が誤って庭の隅にあった小さい祠を埋めてしまったらしい。 
ちょっとした重機を使っての工事だったので、親父が「あっ!」と祠に気付いた時には 
もう結構な量の土を上からかけてしまっていたのだそうだ。 
「まずいことしたなぁ~…」と思いながらも仕方なくそのまま作業を続けたらしい。

で、その夜親父は深夜に急に金縛りにあい、すごい量の冷や汗をかき始めた。 
すぐに「あぁ、あの祠の神様だ」と思い、必死で般若心経(あ、うち真言宗)を頭の中で 
何回も唱えたらしい。それが通じたのかどうか、暫くしていつも通りに戻ったとのこと。

オレは別の部屋で寝ていたのだが、位置的に親父(とおかんと妹)が寝ている部屋に足を向ける 
格好で寝ていた。 
「親父のせいかよっ!!」と苦笑いしながら突っ込んだのだが、しかしウチで若干なりとも霊感が 
あるのはオレと親父だけなので、その時親父の隣で寝ていたおかんや妹はいびきをかいて熟睡だったとのこと。 
なんだか不公平だと感じた当時のオレでした。

駄文、長文スマソ。 

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