浴衣の老人

662 めめ New! 2012/07/12(木) 17:19:48.02 ID:BFCwAToSO

携帯から失礼します。7才位の話です。 
家族は父、母、祖父、祖母、私、弟の6人です。 
夜9時、祖父を除く5人でかるたをしていた私達は、母親の『もう寝ようね』で、かるたをしまおうとしていました。 
祖父は、柱にもたれて、雑誌を読んでいました。 
何気なく廊下の方をみたら、御手洗いの電気がついています。 
『誰か消し忘れたのかな』位にしか思いませんでした。 
部屋と廊下は透きガラス一枚でしきられています。 
やがて電気のついたトイレから、人がでてきました。 
『誰かな。おばあちゃん、トイレに行ってたんかな』私は、ふと隣をみました。 
おばあちゃんは、私達とかるたをしまっています。 
部屋の人数を数えました。私を入れて六人全員そろっています。 
私の様子をみた母親が、トイレをみました。『あっ』と小さく叫びました。 

母親は隣の弟をだっこしました。 
父も廊下に気づき、こわばった表情をしています。 
おばあちゃんの手が私の手を握りました。 
冷たくて震えていました。 
小声で私に『見ちゃだめ』と言いますが、私は、なぜか廊下から目が離れません。 
ガラス越しに白髪の老人が、かすりの浴衣を着て、歩いています。
ガラスを開けて入ってきたら…と思うと身体中が心臓になったみたいにバクバクしました。 
時間的にはあまり長くなかったと思います。ただ私達にはすごく長く感じました。 
おじいちゃんがガラスを開けたと同時に、浴衣姿の老人は煙のようにきえました。 
あとはおじいちゃんが、塩をまいていた記憶があります。 

駄文すいませんでした。   

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