変人一家

633 キャベツ ◆Y6z9zUy7b2 2012/11/10(土) 21:30:30.20 ID:0TNK3spvO

私の家族はけっこう普通じゃない。こんなこと書いてる私自身もいま普通じゃないけど。 
詳しく書いてく。 

えーっと簡単に箇条書きすると 

父親(54)水道とか浄化槽関係の仕事についてる。家があるのになぜか車中生活してる。ものを全く捨てることができない。変人。 

母親(45)金融関係の仕事をしている。変人。 

姉(25)保育士。変人。自傷癖あり。過食症状あり。わけのわからないひとりごとあり。変人。 

私(20)大学生。重度の収集癖。買い物依存症。ペット依存症。変人 

弟(15)学校に行っていない。変人。 

エピソードその1 

父親はものを全く捨てることができない。本当に全く。想像を絶するほど捨てない。 

…………ゴミ箱をろくに使わない人である。 
たとえば、袋に入ってる菓子パンとかお菓子食べ終わったら普通の人(?)はその袋捨てるよね。 
私のお父さんは捨てない。どんな袋でも捨てない。 
ポイントシールがついてるとかバーコードを集めておまけがもらえるとか、そういう袋を捨てないならわかるけど 
なんの役にも立たない袋を全く捨てない。 


だいじにだいじに収集して車の中にためこむ 

みかんのむいた皮も捨てない。 
だいじにだいじに車の中にとっておく。 

穴の開いた靴下もぼろぼろになった服も 
だいじにだいじに車の中にとっておく。 

弟や私が小さいころ使っていたクレヨンの箱(中のクレヨンはもうほとんど残ってない)も壊れたトミカもビーズのおもちゃも 
だいじにだいじに車の中にとっておく。 

よだれやら油で薄汚くなった枕もだいじにだいじに車の中にとっておく。 

割れたコンパクト鏡もだいじにだいじに車の中にとっておく。 

もう空になった8×4もだいじにだいじに車の中にとっておく。 

………父の車は運転席以外もうモノでいっぱいです。ヒトのれません。 


父親は仕事以外のほとんどの時間を車の中とか、これまたいらぬものをためこんでる車庫で過ごす。 
休日とかほぼ一日中そこにいる。 
車とか車庫にあるものをゆっくりゆっくりいじくって過ごす。 

ちなみに着てる服はおんぼろ。 

お風呂とか食事とかトイレ以外は家のなかにいない。 
寝るときも車。 
がらくたをいじくってるときの父親はうっすら微笑んでる。 
なんかお菓子の袋小さく小さくたたんだりタオルで汚れたものをぴかぴかに磨いたりしてる。 
ちなみに服がぼろぼろなのは金がないからでなく(家のタンスのなかにまともな服はいくらでもある)ただ単に全くかまわないだけ。 


そんな父がモノを捨てまくった時期が一度だけあった。 

3年前、同居していた父親の母親(私にとっては祖母)がなくなったとき。 
父親は血がつながってるのに祖母のことがだいっきらいだった。(ときどき死ねとか言ってた。あと近づいてきたら舌打ちもしてた) 


そのせいか父は祖母が使っていたものをぜえええええええんぶ捨てた。 

家族全員びっくりした。 

父、祖母が着てた服とか庭で燃やしてた。 
アルバムの写真とか使ってた食器とか、裁縫箱とかも捨てた。 

ちなみに食器は床にたたきつけて粉々に割ってから捨ててた 

あと手作りのちりめんのマスコットとか折り紙細工も捨てたよ 
で、祖母が亡くなってから1ヶ月くらいたって、もう持ち物ほぼ全部捨てたってときかなあ。 

いつもみたいに車庫でごそごそやってた父と話す機会があった。 
ちなみに父は母親と姉とはあんまり話しない。私と弟とはまあまあ会話する。 

父がこんなこと言ったんだ。 

父は祖母のこと「バアさん」て呼ぶ。 

父「バアさんだけどなあ」 

キャベツ「うん」 

父「うーん、バアさんはぁ、バアさんは…」 

キャベツ「うん」 

父「まあ全部捨てたから……バアさんのもん…」 

キャベツ「そうだね」 
父「俺、捨ててしかられたwww」 

キャベツ「誰に」 

父「いや捨てすぎだって…バアさんに(へらへら)」 

キャベツ「???」 

父「バアさんが怒ってな~いや~」 

キャベツ「……」 

父「なんか急に全部捨てたから。うん。俺のせいだぁ。なんかバアさん怒ってるみたいだから、だから(へらへら) 



なんかきょうあたり家の中でおかしなこと起こるかもしれないが…まあ気にするな」 

(´・ω・`)なに言ってんだこいつとキャベツは思うた 



でも父の言った通りおかしなことが起こった。 
うまく説明できないけど、家の中心の芯(?)みたいなものがこの世に存在するとしたら、それが 

ミシーーーーーー!!! 
ってするような変な感覚(?)があって、家族全員がそれを感じた。 

それが始まった瞬間、あ、これが父が言ってたことかなーって夕飯食べながら思った 

母親と姉と弟は「え?なんなん」て顔してた 
父親はなんか普通だった。 

その翌日、珍しく縁側にいる父親が庭の木にとまった鳥を見て 

「あーバアさんがきたー」 

と言って家族全員がびびったんだけど、父親は祖母の死後生き物を見るとよく「バアさんが来たー」 
って言ってた。 
ハエとか羽のついた虫見たら「あーバアさんが来た」 
野良猫が庭に来たら「あーバアさ(ry」 
なんか生き物を見たら「バアさんバアさんバアさんバアさん」 

あと風とか雨のときも「あーバアさんが降らせとるな」 

なんかモノがなくなっても「バアさんがもってったなーあはは」 


666 キャベツ ◆Y6z9zUy7b2 2012/11/10(土) 23:03:14.29 ID:0TNK3spvO

>>661 キャベツと弟は行ったよ。キャベツはカウンセリングもしてる。母親も睡眠導入剤もらってる。 
父親と姉はまっったく行こうとしない。 

いつまで続くんだって思ったけど、2ヶ月くらいしたらおさまったよ。 

ちなみにいまの父親はティッシュの空き箱を集めるのに凝ってるっぽい。 
丁寧にビニールはがして潰して折りたたんではニヤニヤしてる。 
すっごい楽しそう。マジキチ。 

キャベツの収集癖が始まったのは中学1年生のころ。 
今ではお金が自分で稼げるから「買えるもの」を集めてるけど当時はお小遣いとかなかった。 
だから小石とか道端の草花とってきてしおり作りまくってた。 
あと学校の落とし物とか図書室でもらえる雑誌のおまけとか集めてた。 
母親はキャベツが父親と同じ趣味になってしまったと悲しんだ。 
でもキャベツは「お父さんと違って清潔だし部屋もきれいにしてるしもってきたものはきちんとしまってるじゃん」とか言ってた。 

同じ時期にペットも飼うようになってた。 
ハムスターと青虫とカダヤシと飼ってた。 

ハムスターは1匹ずつ飼って、死んだらまた補充死んだらまた補充してた。 
青虫は季節になると虫カゴのなかでいっぱい飼ってた。キャベツ入れて。近所に畑やってる人がいて毎年もらってた。 
カダヤシは最初メダカかと思って池から持って帰ったんだけど弟が違うと気付いた… 

今は寮でベタと出目金とメダカ飼ってる。ハムスターは夜中になると遊んでうるさいから飼えない。 
社会人になったらモルモットとウサギさんを飼う予定だよ。 

収集癖とペット依存になったのはたぶん学校生活に馴染めなかったからだと思う。 
ストレスが原因かな。 
そんでもってここからが怖いんだけど、キャベツ、ある日学校で変なものを拾って持って帰ってしまった。 

廊下にフクロウのフェルトでできたマスコットが落ちてるのを発見して、いつもみたく拾って家に持ち帰った。 
友達がいたらそんなこと止めなよって言ってくれたかもしれないけど 
キャベツにはこの頃からすでに友達がひとりもいなかった。ちなみにあだ名はダニだった。 

家に持って帰って、せっけんで水洗いして絞って干したのは覚えてる。 
そのマスコットの大きさはキャベツの手のひらいっぱいに乗るくらいだった。 
キャベツはフクロウが気に入ったから一日中いっしょにいた。 
学校にも持っていったし夜はいっしょに寝てた。 
ぎゅーって抱きしめたりとかもいっぱいした。ほっぺたにすりすりしたのも覚えてる。 

で、ある日いつものようにフクロウをぎゅって握ったら、手に劇痛が走った。ぎゃーって叫んだよ。血が出てて気が遠くなった。 

手を消毒したり包帯まいたりしてる最中ずっと「???」って気分だった。 
とりあえずケガをどうにかして部屋に帰ってフクロウを見たら、フクロウのお腹のところからカッターナイフの先っぽの部分が飛びでてた…… 
キャベツ、フクロウをはさみで裂いた。 
そしたらカッターナイフの先っぽ5センチくらい折ったやつが出てきた。 

キャベツ、それしたの最初お姉ちゃんかと思ったんだよね。 
そのときから彼女カッターナイフでアームカットしてたから。 

でもよく観察してみたら、フクロウには縫い直した跡とかなかった。 
カッターナイフ入れたんなら、一回布を切って入れるはずだから。 
あと、お姉ちゃんはキャベツがフクロウを持ってるとか知らないはず。キャベツ家族にはフクロウ見せてない。 
フクロウはキャベツの学校用のカバンの中とか、キャベツのベッドの上か(夜中)机の引き出しの奥(キャベツが家にいるとき)が常に居るところで、
あとキャベツは部屋から出るとき必ずカギをかける。 
「???」って気分で、とりあえず家族に騒いで相談した。 

お姉ちゃんとお母さんと弟はけっこう無関心だった(お母さんは包帯直してくれたりしたけど)。へえ、変ねーって感じだった。 

でもお父さんの態度はなんか違った。「ちょっとそのぬいぐるみ見せてみろ」って言われたから、見せた。 
お父さんはフクロウからナイフを取りだして、糸と針でフクロウを縫い直しながら「キャベツ、これまた学校の廊下に戻してこい」 って言った。 
お父さんはフクロウ縫うの上手だったけど、カッターナイフはいつもみたいに車の中に入れてた…… 

キャベツは言われた通り学校の廊下にフクロウ戻した。 
そしたらすぐなくなってた。また誰かが拾ったのかどうなったかは分からない。 
キャベツ、どうしてカッターが入ってたのか、なんであんなことが起きたのかいまだにわかんない。 
もともと入ってたのか誰かに入れられたのかもわかんない。あんなに抱きしめたり握ったりしてたのに。 
お父さんにもあれなんだったのかねってきいてみたけど、うーん……うん…まあ…って言うだけ 

キャベツ、そんな目にあったのに中学卒業するまでそういうもの集めるの続けてた。 
まあ成長するにつれて目覚めてどんどん捨てていったけど。 
あのナイフはいまだに父親の車の中にあるのかは疑問。 



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