ラッキー

15 :本当にあった怖い名無し :05/01/02 18:16:06 ID:juxZnxjo

初投稿でつ。
母親が若い頃に体験した話。

俺が生まれる前、大型の室内犬を飼っていたそうだ。 
名前はラッキー。

長生きしたそうだが、老衰でどんどん弱っていたある日 
母親が世話をしていると、ラッキーの口から 
白い霞のようなモヤが出てきて、そのままスーッと消えたらしい。 
元々、幽霊をよく見ていた母は、それで魂が一足先にいったと勘付いたらしい。 
事実、ラッキーは次の日に死んだ。

ラッキーが死んでから数日たったある夕方。 
父親が仕事から帰ってきた。 
母親はいつもの癖で

「ラッキー、お父さん帰ってきたよ」

と言ってしまったらしい。

ラッキーはエビオスという栄養剤が好きな、妙な犬だったらしい。 
その栄養剤の入った瓶は、棚に置いてあったらしい。 
そして、母親がラッキーに呼びかけてしまった瞬間…

その栄養剤の入った瓶が、ひとりでにパタン、と倒れたらしい。 
棚の上にあった他のものは、何事もなかったらしい。 
母親は、ラッキーはまだ家にいるな、と思ったそうだ。

終わり。

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