親父の予言

898 :本当にあった怖い名無し[sage] :04/12/19 06:46:51 ID:5CSDDWKJ

数年前、親父が死んだ。食道静脈瘤破裂で血を吐いて。 
最後の数日は血を止めるため、チューブ付きゴム風船を 
鼻から食道まで通して膨らませていた。 
親父は意識が朦朧としていたが、その風船がひどく苦しそうだった。 
その親父がかすれた声で「鼻を入れ替えろ、鼻の名前を入れ替えろ」と言った。 
名前?俺や家族は、「チューブを通す鼻の穴を入れ替えろ」という意味だと思ったんだが、 
『名前』というフレーズの意味が分からない。 
結局「意識も混濁してるようだから言い間違えくらいあるだろう」という結論になった。
親父はその次の日亡くなった。慌しく葬式の用意。 
その用意中、献花の配置がおかしいことにお袋が気づいた。 
遠縁の親戚からの花が真ん中にあって、親父の勤めてた会社社長からの花が 
端っこに追いやられてたのよ。そして葬儀屋に言った訳だ。 
「すいません、あの二つの花を入れ替えてください。大変でしたら、花に付いてる名前を入れ替えてください」 
その時、俺と祖母が同時に気づいた。「お袋・・・今、なんて言った?」

「『鼻』の名前を入れ替えろ」「『花』の名前を入れ替えろ」 
親父はこのことを言いたかったのだろうか?お世話になった会社社長に失礼を働くのが嫌で、 
こんな予言を残したのだろうか?  
もう、真実は分からない。その社長はとてもとても良い人で、母子家庭になった我が家を助けて 
くれた訳だが、それはまた別の話。長々と雑文失礼しました。

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