シュークリーム

376 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/02/06 00:02
つい最近の話。

去年の夏、折れの親父が亡くなった。
親父は長年入退院を繰り返していて、病院に入院する度にチョットづつ
痴呆が進んで行っていた。
最終的には寝たきりになって、折れは病院に詰めっきりなってた。
その親父が亡くなった後、仕事の事や家庭の事、それに長年の看病で
精神的にウツ入ってしまった。
正月明け後仕事に行くのも辛くなって来て先々週、一週間の休みを
もらった。
何をするでもなく布団も敷きっぱなしにして、パソだけ立ち上げて、
ただ横になってばかりいた。
三日間、朝起きてそのまま着替えもしないで布団の上でボーっと
してた。
4日目もやはり朝起きて、そのまま何をするでもなくただ布団の上
に居るだけで、そのまま昼になってしまった。
掛け布団だけ畳んで、それを背もたれにして寝るでもなく転がって
居た時だった。

ボーっとしていて瞬きした瞬間に、何故か違和感がある。
部屋の中は変わりなく、側にあるパソも変化無く。
でも、何か変なんだ。
フッと横を見ると親父が横に座ってた。
横を向いて座ってて、折れは何の疑問も無く親父に
「これ、食べる?」と側にあったシュークリームを(何故だかあった)
差し出してて、親父は少し笑って「ん。」と受け取ってた。
そこで瞬きすると、親父は消えてたよ。
真昼間に夢を見ていたんだろうな。
ただあまりにリアルで、しかも一瞬で夢の中に居て、一瞬で覚めた。
やっぱ、折れの事心配してるんだろうか。
全然怖いと思わなかった。
チョト不思議な体験だったよ。 

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