トンネルの穴

376 :あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] :03/06/24 21:12


友人の車に便乗して峠へ出かけた。
真夜中いくつかのトンネルを通り過ぎる。
その一つにちょうど大人の頭の高さくらいに四角い穴が並んでいるものがあった。
友人が変な声を出す。
野良着のようなものを着た痩せた男がその穴深く頭をつっこんで、じっと立っていた。
車が近づいても身じろぎもしない。
「気味悪いな、こんな夜中に」
「帰りもいたりして・・・・・」友人と笑って通り過ぎる。

二時間ほど走りまわった帰路、男はまだそのまま立っていた。

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