408 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/01/03 22:10 
我が家は田園地帯にあり、大きな道路を外れると見渡す限り田圃たんぼ。
道路沿いなら店もホテルもコンビニもあるが、裏に回ればひたすらたんぼ。

数年前、夜10時過ぎに、母と二人で車で裏道を走っていた。
辺りは当然、見渡す限りたんぼで誰もいない。
街灯は時々ポツンとある。裏道と交差する農道もある。
トラクターしか通れない程度の農道も、昼間なら消失点まで見える。

街灯の下に、黒い枠のついた看板があった。通り過ぎしなに読んだ。
“『高橋家→』”

・・・母が一言、
“この先に高橋家なんてないよ”
ないよなあ、家もないのにさー。

今も用事があればその道路通るが、相変わらずの風景。
あの看板そのものも、どだいそれを見て行く人がいるのかと思うような場所。
思い出すとしみじみ怖い気がする。

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