天狗

729 本当にあった怖い名無し 2005/06/03(金) 21:38:00 ID:AQKVSKmW0
34,5年前かなぁ俺がまだ7歳のころのことなんだけど
俺は兄貴と2階の同じ部屋に寝てて親は一階で寝てたんだ
そのころは当然夜9時ごろには就寝してたんだけど
その日はなんかすごい静かで窓から夜の空を眺めると
月がきれいで雲もなかったから月光でとてもキレイな夜だったんだ
トイレに行こうと部屋をでて廊下にある窓をふとみたら

庭にある大きい杉の木の太い枝に誰かが乗ってて
こちらを見てるんだよ。
月を光を背にしていたからあまり鮮明には見えなかったんだけど

その人らしき物体に目を奪われてポカンとしていたのを覚えているよ
なにか羽のような、ものが生えていたのか、それがマントなのかは
わからない、でもそんなようなものがついていたんだ。
そしてちゃんこのようなものを羽織っていて下駄のような何か靴を履いていた
そしてその何者かと目があって30秒ほどしてからその物体は
バサバサっと羽のようなものを羽ばたかせて飛んで行ったんだ
そのときはまだ子供だったから、怖いとか感じなかった
なんかとても不思議な感覚を覚えている。
飛んでいくとき俺に手で軽く会釈をしていったのを今でも覚えている

そのころ住んでいたところは新潟の田舎だったんだ
その夜は特別空気が澄んでいて、今考えると虫の鳴き声もなかったように
思う。
それでその翌日その杉の木の下にいったんだ

そしたら何かの羽のようなものが落ちていて
俺はキョトンとしていたんだ。でもそのときはなんだこれ?みたいな
感覚でしかなくて
その夜俺はもう一度会いたいと思って深夜廊下の窓に向かったんだ
そしたら「バサバサバサッ」と音がしたと思ったら同じ杉の木に
降り立ったんだ。
俺はゆっくり手をふってみたら彼も同じように手を振ったんだ
それでまた30秒ほど見つめあっていたら
彼は横を向いたんだ。その横を向いたときの衝撃は今でも忘れられない

クルっと横を向いたらなんと鼻がとても長かったんだ・・・

そう・・・あれは天狗だったんだ・・・そのあとのことはよく覚えていないけど
朝目覚めたらまた同じような毎日が始まった・・・

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