いる

803: 本当にあった怖い名無し:2012/12/13(木) 00:17:53.82 ID:1Foj0oHS0

バイト先で起こった、地味に怖かった出来事。
カラオケ店で働き始めて早二ヶ月。確か昼~夕方の一人勤務の日だった。
フロントに並べられた伝票を見て「今日も混んでるな、一人で大丈夫かな」などと思いつつ、
特に問題は無く黙々と仕事を進めていった。

昼のフリータイムが終わりに近づく夕方ごろ。
急にお客さんが一斉に帰ったので部屋掃除をしようと空き部屋を巡回した。
1,2,5,6,11…うろ覚えだがこのような番号順に部屋の掃除をしていった。
最後の11番の部屋を少し片付けたところで、俺は一旦フロントに戻り伝票に書かれている退出時間等を確認した。
「…ん?」

俺は不信なことに気づいた。その時にお客さんが使っている部屋の伝票の中に、何故か11番の伝票が紛れていたのだ。
11番は確か空き部屋のはず。なのに会計がまだ済んでいないことになっている。

俺はとりあえず新人なりに考えた。
もしかして……俺がフロントを離れて掃除してる間に、11番のお客さんは金を払わずに帰っていった!?
俺は慌てて、受付表に書かれている11番のお客さんの電話番号に連絡した。

すると相手はすぐ電話に出たので、俺は柔らかい口調で支払いを促した。
相手「もしもし!」
俺「カラオケ○○店の○○(俺の名前)です。お客様は先ほど当店をご利用されたのですが、
お支払いが済んでいないので、お手数ですがもう一度ご来店して代金をお支払い頂けますか?」

相手「あ…今○○にいるんですよ!今からそっちに行きますね」
相手の言った○○がよく聞き取れないまま通話終了。
とりあえずちゃんとお金を払ってくれるということで俺はほっとした。
その数秒後。どこかの部屋から、こちらフロントに向かってくる足音が聞こえた。

「ごめんなさい、電話されたので、今払いますね」
???
お客さん、今までどこにいたの?
疑問に思った俺は、そのお客さん(女子高生)に今まで使っていた部屋を尋ねた。

「11番です」
俺はお客さんの勘違いかと思い、廊下に連れてきてもう一度尋ねた。
「(11番の部屋を指差す)ここに居ました」
俺は混乱したまま、フリータイムで入っていたそのお客さんに
お金を払ってもらうと、結局何も言えずにレシートを渡して無理やり帰してしまった。
(お客さんは何とも思っていない様だったが、こちら側としては本当に申し訳ない)

その後しばらく考えを整理することにした。
……どゆこと???俺さっきまでこの部屋を掃除してたんだぞ…。
もしまだあのお客さんが居たなら、ドアは開いていてもお客さんの荷物くらいは残っていたはずだ。
オーダーだってドリンクバーを飲み干した感じで、食べかけは一切無かった。
もしかしてトイレに行っていたんじゃないか。それでもおかしいな、すぐこの部屋に戻ってくるはずだ。
俺の中じゃ11番はどう考えても空き部屋だったんだ。そう判断しない限り部屋の掃除は出来ない。
…あれ、待てよ。伝票には3名ご利用と書いてあるのに、何故あの女子高生のお客さんしかフロントに来なかっんだ。

謎が謎を呼び、訳が分からないままフリータイム終了。
また退出ラッシュになり、俺はさっきと同じく空き部屋を巡回した。
10番の部屋に入ると、テーブルには先ほど11番のお客さんに渡したレシートが置かれていた…。

オチがいまいちでごめん。今読み返すと意味不明な部分が多いな。
だけど信じてくれ。俺の仕事上のミスか単なる勘違いかは別として、本当に怖かったんだ。
簡単にまとめれば「居ないはずなのに居る」んだよ。霊的でも人間的でもない怖さ、
そもそもバイトしてるカラオケ店が怪しいんだよな。誰も居ない部屋からインターホンが…
どうしよう自分で書いてて怖くなってきた。長文そして乱文失礼しました。 

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