三日三晩閉じ込められた時の体験

639 : 本当にあった怖い名無し : 2011/11/07(月) 13:50:39.65 ID:/rPHV0wA0
大雪山系を南北に縦走した時、オプタテシケ山麓の双子池というテン場で台風に捕まり、 
狭いテントの中に、三日三晩閉じ込められた時の体験です。9月下旬頃のことです。 

このテン場は何となくじめじめしてゴミが散乱しており、羆が出そうで陰気な感じです。 
恐らく半径20Km以内に自分一人しかいない状況で、こんな場所に野営したくなかったのですが、 
以前いろいろあったので、ここは敢えて行動せずに停滞しました。 

外は土砂降りで装備を濡らしたくないため、大小用足し以外は一歩も外に出ず、 
1×2×1mの空間にこもっていると、だんだん精神がやられてきましたw 

一泊目、ラジオで旭川上空を台風が通過したことを確認。風が北西から南東に変化。 
強風でテントのポールが心配でしたが、幸いオプタテシケが風除けになってくれました。 
翌日は一日中大雨で、大雉を打ちに出るも、サイト全体が水洗トイレ状態です。 
ブツがあっと言うまにはるか彼方へとすっ飛んでいきました。 
二泊目、だいぶ滅入ってきて、何で俺はこんな所でこんな事を…(ry 
人間の頭はノイズからシグナルを拾うように出来ていますが、 
長々と白色雑音が続くと、ノイズ補完機能が誤動作する事を実感しました。 
幻聴しまくりです。暇なので幻聴と会話。←ちょっとあぶない状態 
三泊目、誰もいないことを良いことに、いろいろ奇声を発して遊ぶ。←だいぶおかしくなってきた 

未明にようやく雨が止んだので、暗いうちに行動を開始し、トムラウシへ向けて出発。 
タガが外れていて、ガハハとか笑いつつ、イケイケ状態で日本海と太平洋の分水領を突破。 
アドレナリンやらドーパミンやらが出まくりで叫んでいると、前方にまさかの老夫妻が。 
そこで、我に返って挨拶すると「何だ君は人間じゃないか」と言われますた。 

正規ルートではありませんが、 
近年、上俵真布林道からトムラウシに最短日帰り登山が可能になっています。 
このご夫妻もそこを通って来たところで、背後から追いすがる奇声に恐怖したのでした。 

この後も色々ありましたが、最終日は初冠雪で雪山山行となりました。 
一応、このお話しは(自分が狐狸妖怪の類に間違われたという)怖いお話し?です。 
怪異を期待した人は、ごめんなさい。 

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