ハイキング

331 :本当にあった怖い名無し:2010/12/30(木) 14:06:22 ID:UFU0yRRY0
中2の時 ○原の野外研修センター裏山の話 
現在は知らないがあの頃は県央の中・高等学校は大抵利用していた処だと思う(高1でも行った) 
で軽いハイキングがあった キャンプ場裏に見える低い山で4~5時間程度の行程だったと思う  
それまで雨降山や丹沢の矢櫃峠のチョイ先くらいしか登山経験の無い俺には少し険しい場所もあり登山らしい?行程だった 
下山時 煙草を吸いたいとダチが言い出したので登山道脇の藪の中に入り隠れた 列の最後尾が過ぎ暫くしてから 
ダチが煙草を吸い始めた 俺は吸わないのだが付き合ってそばに座っていた くっちゃべって30分くらい?経過してから俺達は降りはじめた 

最後の区間?を降りている時だった さっきまでの階段状の道と違い斜面を斜めに沿って之の字に少しづつ下る 
木が空を覆い薄暗く道ではない部分は腰の高さほどの藪がある 急斜面なので下の道が見えるが先に行かせた生徒達は見えなかった 
到着までもう直ぐとテンションが上がったのかダチが道を無視して斜面を直線状に降り始めた しかたなく俺も後に続く 
数回斜面をショートカットしたところでダチは尿意を伝えタチ○ョンしはじめた 俺は先に行ってると伝え次のショートカットに入って行った 

藪を き分け進み次の道に抜け出たところで小休止 ふと気がつくと掌に少し血が付いていた しかし傷が無い? 
あちこち体を調べてみると太腿のジャージが横に裂けて血が付いている 
ジャージを膝まで下げると右腿真ん中に5センチ位パックリと鋭利な刃物で切られたような傷があり血が滲んでいた 
しかし藪の枝に引っ掛けたにしては傷が大きく深く綺麗に切り裂けていているが痛みも無く出血が少ないのが不思議だった 

今降りて来た所を仰ぎ見た ガサゴソ藪をかき分けダチも降りてくる 注意を促そうと声を出そうとした時ダチの直ぐ背後2メートルほどに 
黒い大きな塊があるのに気がついた 一瞬熊?立ちあがった熊か?と思ったがソレは動物・生き物の形をしていない 大きな黒い煙にしかみえない 
「早く来い!後ろに何か居るぞ!」 なにっ?と後ろを振り返ったダチは立ち止まり今降りてきた坂を見上げキョロキョロと辺りを見回した 
「脅かすな!なんもいねーじゃんか!」ダチには見えないようだ 怒りながらもビビったのか小走りで降りてくる   

俺には黒い煙がダチにぴったり付いてくるのが見える 「やばいって 早く来いよ」 と言いながらビビった俺は待っていられなくなり 通常の道を駆けだした 
「オイ待てよ ふざけんなよ!」とガサガサ急ぎ足の音が聞こえる 俺は待っていた地点から7~8メートル程の場所で振り返った 
ダチは俺が先程までいた場所に着いた所だった 「待てよ!」 ダチの口が動いたのと同時に黒い煙は体をすり抜け真直ぐ藪に向って進んでいった 
立ち止った俺の顔ごと動く視線をみて ダチも右側の藪を見たが何も居ないのを確認したのか訝しげな顔で「いい加減にしろ」と言って此方に近づいてくる 
俺は黒い塊が入って行った藪を凝視しながらダチに告げた 「ちゃんとした道を歩こうぜ」ビビりながらも俺らは登山道を下って行った 
出口で待っていた教師に俺が怪我をして中々降りられなかったと言い訳をして難を逃れた 
その後 俺にもダチに何も起こらず無事キャンプを終えた 

中2の時 終了

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