知り合いの別荘
766 :本当にあった怖い名無し:2008/01/30(水) 17:23:38 ID:CwRodJf90
1知り合いの別荘を借りて、写真を撮っていたときの話。
動物写真家の卵である俺は、当時開発されたばかりのモーションセンサーで動物が近づいてきたら自動でシャッターが押されるものを試験がてら使っていた。
仕掛けた場所は獣道のルートで動物達が集まりそう流れが弱い川で、ため池のような感じだった。
木の上にそれを仕掛け警戒心が強い珍しい動物を撮れるだろうと大きな期待をしていた。
翌日、写真が撮れてる事を願ってその場所まで歩いていった、山道を2時間ほどいった森のなかで
迷ったらでれないような雰囲気の場所だ。俺は機械が壊れていないことに安心した。
写真が撮れてなかったら場所を変えるかと考えながらチェックを始めた。
撮影枚数を見てみると40枚。期待以上の成果に胸を躍らせた。
写真の確認は別荘についてからじっくりする事にした。
再度撮影のためにバッテリーとメモリーを取り替えてセッティングが終わり、帰路に着いた。
別荘に着いたときは他の撮影しながらだったので、もう夜になっていた。
ノートPCで確認を始めた。1枚目はイノシシだった、イノシシの写真が5枚くらい続いた。
他にはシカなども映っていたが、たいして珍しい生物は映っていなかった。
だが、生き物の自然な動きが映っていたのでこのシステムに大きな可能性を感じた。
そして夜に撮られていた分をチェックし始めた。夜行性の動物は普通の撮影では困難なため期待していた。
初めの5枚はムササビが映し出されていた。ムササビは非常に警戒心が高く撮影は難しいため
大きな収穫に喜んだが、その次の写真は不可解だった。
何も写しだされていなかった。機械の故障か?と俺は思い次の写真を見た。
それも何も写っていなかった。
なるで真っ黒なものでレンズが覆われたような感じだった。
夜間の撮影にはフラッシュがたかれるようになっていたので、フラッシュが切れたんだと俺は思った。
(しまった。。フラッシュをかえるの忘れてきたなあ、これでは今日の分の夜間撮影分はおじゃんだな)
と反省しながら次の画像を見てみるとしっかり夜の風景が映し出されていた。
フラッシュの故障は一時的なものだったようだ。しかしその写真にはおかしな点があった。
動物がなにも写っていなかったのだ。風で揺れた植物に反応したのかもしれないが、そこまで風の強い夜じゃなかったしな。
そして次の写真をみたが、それも同じだった。だがよおく確認してみると川からなにかが出てきているようにみえた。
水生生物の撮影は本職ではなかったが、珍しいものに興奮した。
そして次の写真を見て背筋が凍った。
人だ、川から出てきていたのは人間だった。その写真には頭の部分が水面から見えていた。
怖がりながら次の写真を見た、
女がこっちをみていた。恐ろしい目つきで俺をにらんでる。
もうこれ以上見れなくなった俺はPCの電源を落としもう怖さを紛らわそうとした。
誰もいない山の中でとんでもなく恐ろしいものの扉を開けてしまったきがした。
俺は気を落ち着かせるためにビデオをみる事にした。
そこにあったのアクション物が多い、ブルース・ウィルスのファンらしくアルマゲドンやダイハードシリーズなどが並んでいた、俺はダイハード1をみ始めた。
見てる途中も集中できなかったがウィルスも1人で悪と立ち向かってると考えると心強くなり
徐々に恐怖は薄れ始めた。。時間は11時近くなり寝室に移動した。
その寝室には大きな天窓があり、その日は綺麗な満月の光が照らされていた。
ひどく疲れていたおれはすぐにうとうとし始め5分もたたないうちに眠りに落ちた。
そして気づくとまだ夜だったが月は雲に隠れたようでさきほどのように明るくなかった。
俺は天窓にめをやった、陰がかかっていたが少しみていると恐怖が体中を襲った。
そこに女がいた、天窓の上からこちらを見下ろしていた。
あのときの女だ、恐ろしい目つきで見下ろしている。おれは背筋が凍り気を失った。
そして目がさめた、天窓に目をやる、明るい光がさしていた、そこには何もいなかった。
しかし恐怖は消えない。すぐに帰ることにし準備を始めた。
あの場所に機材を取りに行かなければ。。。俺は高額な機材を取りに戻る決意をした。
明るいうちに行けば怖さも消える。速いうちに出て昼過ぎには帰路につく予定で出発した。
あの事が頭にあるせいか、森がすごく不気味な雰囲気に包まれてる。
あの女は俺の後をつけてきたのか?あの別荘で1晩中おれを見張っていたのだろうか。
そして、あの場所についた、機材は壊れていなかったが撮影枚数を見て俺はギョッとした。
250枚。。。。メモリーがフルになっていた。。。。俺にはもうそれを見る勇気もなかった。
すぐに機材を片付け撤収を始めた、考えてみると俺が撮影に選んだ場所は雰囲気がおかしかった。
そこは時が止まったような静かなところだったのだ。川も流れがほとんどなくかなり深そうだった。
この川の底にあの女がいるのだろうか?そう考えると怖くなり走るように下山した。
その数週間後別荘を貸してくれた友人から電話があった。
友人「どうだった?」
俺 「良かったよ、自然がいっぱいでさ。。。いい仕事できたよ。」
友人「そうか。。それならいいんだけどさ。。。また使いたいとき言ってくれよ
俺は、もうあの別荘使わないからさ」
俺 「え?なんでだよ。。。」
友人の話しによるとあの別荘に俺の後行ったら、家族に怪現象がたくさん起きたらしい。
天窓には消えない手形と足形が残り、いつも誰かに覗かれてる様な嫌な雰囲気があり。
姪っ子が泣きやすくなり、物音が聞こえるようになってきた。
それは誰もいない部屋から聞こえたり、その友人はそれ以来だれかに見られていて体がズシっと重くなるような感覚に襲われたのこと。
もう古くなってたこともあり友人の家族はその別荘に行かない事に決めたらしい。
俺のせいでその別荘になにかが住みついてしまったことに罪悪感を覚えたが。
どうしようもないので友人にはあの写真のことは黙っていた。
ちなみにあの250枚のデータは写真関連の仕事やってる友人に渡したがPCがフリーズしてしまいデータが飛んだとのことで。
いっさい見れない状況になってしまった。