トイレ

121 :本当にあった怖い名無し:2008/01/04(金) 01:26:40 ID:vUZSM1RU0
登山口の着くと顧問の先生が 
「山にはトイレがないから大きいほうは今のうちに済ましとけ」 
とのこと、見るとトイレの前は長蛇の列・・・ 
結局そんなにしたいわけではなかったのでそのまま出発することになりました 

まだ露があけておらず空は曇りがちでした 
定番の登山ルートと言うこともあり前後にはバスで一緒だったグループもちらほら見えます 
私は中でも○○大学のワンダーフォーゲル部に注意が向いていました 
私の学校は男子校で回りはむさい男ばかりですが 
あちらにはちらほら女性の姿が・・・ 
まぁ年上のお姉さんにあこがれる年頃です許してください 
大学名は制服って言うんでしょうか?同じ上着で胸に大きく刺繍がしてあったのでわかりました 

最初の頃の行程はよく覚えておりませんが 
唯一沢を渡った時結構上のほうに鎖が岩に打ち付けてあって 
「ここ増水すると危険なんだと」と先生が言ったのは記憶に残っています 
ただ荷物が重くて坂がきつくて息がすぐ切れて・・・

1泊目か2泊目どっちだったかようやく回りの景色を見る余裕が出来てきた頃のことです 
その日も山小屋の傍にある空き地でテントを張り寝る準備をしていました 
山小屋のそばだと水場はあるし何かと便利なので多くのグループがテントを張っています 
トイレ(大)の順番待ちをしていた時です私の後ろに並んだ女性から話しかけられました 
「バスで一緒だったでしょ?どちらからででか?」 
「あっはい、××県です高校の山岳部です」 
山では割と知らない人同士でも気軽に話が出来るんですね 
そのころ(今もですけど)女性と話すのが苦手だった私はそれでもたどたどしく答えていました 

その後その女性とは行く先々の山小屋のトイレで出会いましたw 
「いつも変なところで遭いますねw」 
なんて軽口が言える位にはなっていました 

最終日のミーティングの時です引率の顧問から 
「初日に渡った沢で遭難者が出たそうだ、しかも我々が渡った1時間後ぐらいだそうだ」 
「急な降雨で鉄砲水になったらしい」 
と聞かされた時は別ぬ気にしなかったのだが次の言葉で凍りつきました 
「遭難したのは○○大学ワンダーフォーゲル部で全員が絶望らしい」 

私が挨拶していたのは誰だったんでしょうか?

前の話へ

次の話へ