大きな川

99:04/05(木) 02:51 aLZ3lvTx0 [sage] 
これは不思議な話です。 
こんな寒い日でした。 
実家は山の中にあるんですが、歩いて15分ほどのところに大きな川が流れています。 

地名などを書くのは避けます。 

そこは川原も広く、台風などが来たら水量も上がり、すごく怖いところでしたが 
すり鉢の底のようなところに川が流れているので、 
民家などが水没することはありませんでしたが。 

小学生くらいの男の子が行方不明になりました。 
夕方になっても帰って来ないので地元の消防団の人が総動員で 
あちこち探して、それでもいないので、こんな寒い日にまさか・・・と言いながら 
川を探しました。 

そうしたら、男の子のものと見られる靴がそろえて川原に置いてあったそうで 
そこからずいぶん下流で水死体で見つかったそうです。 

夕方、その男の子と遊んでいた子どもに事情を聞くと、 
「僕、行かないといけないところがある」と言って 
友だちと別れたそうです。 

いなくなった男の子は、どこへ行っても履物をそろえるような子ではなかったそうで 
きちんとそろえてあったこと、みんなが不思議に思ったそうです。 

また、前の夜、川の近くの作業員の人が夜にカラスの鳴き声を聞き、 
「夜ガラスが鳴くのは死人が出るというから、明日は気をつけろ」と 
お互いに言い合っていたそうです。 

不思議な事はそれだけではありませんでした。 
ちょうど男の子が見つかった時刻、寺の住職であった私の父が 
夜のお勤めをしようと廊下を歩いていたら、 
本堂で木魚の音が鳴るのを聴いたそうです。 

「誰かがお参りに来てくれているのかな?」と思い、庫裏に引き返し 
母に 
「誰かおまいりに来ている?」と訊いたら、 
「いいえ、今晩は誰も見えてません」と母が言った途端、 
父が総毛立ったそうです。 

誰もいないはずの本堂で木魚の音。 
当時50代位の父の聴き間違い、幻聴とも思えませんね。 

男の子は誰に呼ばれたというのでしょう。 
いつかは真相がわかるんでしょうか・・・? 

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