ばあさんの杖

608 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:04/12/20 09:35:42 ID:fZzOjpYU
高校生の時 
中学時代に仲がよかった奴から 

今から遊びに行っていぃか? 
と電話がきた 

仲の良かった奴だったが 
オレはバイト命、そいつは暴走命で久しぶりの再会だった 

一頻り話をして少々アルコールが回ってきたころ 
そいつが暴走族の集会で見た不思議な話をし始めた 
俺たちの地元はなかなかの田舎で 
森がたくさんあった、 
そいつが警察に追いかけれ 
○○の森と言う森林公園にバイクを捨てて逃げ込んで 
警官をやり過ごそうと草むらに伏せていたら 

シャンシャンシャン 
シャン 
シャンシャンシャン 

と言う音が聞こえて、 
ぉまわりだぁヤベェ 
と思い息を殺して身を伏せながら辺りの様子を伺っていると、杖をついたおばあさんが 
草むらの小道を歩いてくる 
ホットしたのもつかの間良く考えたら 
夜中の二時を過ぎ、公園とはいえ森のなか 
しかも音が出てるのはどう見てもばあさんがもっている普通の杖、 

音が出るような杖ではない 
怖くなってきたのに目を離すこともできなかった 
ばあさんはそいつが伏せている草むらの前を通り過ぎて行く、そのまま凝視していると 
道の突き当たりにある大きな木に迷うことなく近寄って行くシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン 

ばあさんは道を歩いているような格好で木を垂直に登りはじめ 
枝が茂り始めた所に突き当たるとクルリと後ろに向きなおり地面に向かって歩きなおし、地面に突き当たるとまた上に向かって(繰り返し 

十分たっても二十分たっても同じ光景が繰り返されている、笑ってしまうようなまるで漫画のような光景に見入っていたら 
公園の外からパトカーのサイレンが聞こえてきて我に帰り自分が何をしているのかを思い出した。 

もう一度ばあさんのほうを見ると居ない、何だか猛烈に怖くなって警察のことも忘れて走って逃げた 
オレは思わず 
どうせラリッテたんだべ?と聞いてしまったんだけど、そいつは涙目でマヂだと言ってました 

皆さん来年も夜露死苦っ! 

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