夏の因果

816: 本当にあった怖い名無し:2011/07/02(土) 17:14:12.46 ID:D1lNEdH60
荒れてる中、話を投下するけどごめん。
完全に自分語りになるんだけど、この季節になると、どうしても思い出てしまうんで、
少しでも話を聞いてもらって気持ちを和らげたい。

俺が大学一年生の頃。めでたく一人暮らしをすることになって、
大学から自転車で二十分ぐらいのところにあるアパートを借りたんだ。
坂の上ですごい日当たりが良くて2階。家賃は3万。都内なんだよこれで。
安くて良い物件だなーって思いながら、大学生活を満喫してた。

1、2学期はフルで単位とれた。この調子で二年生もがんばろーとか思ってたんだけど、
彼女なんてもちろんのこと、友達も少なくて、
五月病やら梅雨時が重なって、あんまり家から出なくなって授業も出なくなった。

まあそんなこんなで、一年続いてたバイトも辞めちゃって、
引き篭もり癖のある俺は毎日のようにゲームして寝て...
の生活をくり返してた。

そんなある日、夜寝ようとして
こえーなーってなった。たまにあるよね?
妙にそわそわして周りが気になる時って。なんか居るんじゃねえかって。

1時すぎても寝付けないから、節約のために切ってたエアコンのスイッチも入れて、
寝がえりをくり返してたんだ。
んでちょうど丑三つ時。今でも鮮明に覚えてる。
ぐわっと目が覚めて。

掃除もしてなくて、ぐちゃぐちゃに汚れた部屋。
押し入れは開きっぱなしで服も外に飛び出してぐちゃぐちゃ。
だけど、押し入れの外にあったはずのスタンドミラーが
押し入れを映し出すような形でベッドの横にあった。
起きあがらずとも鏡を見れるように移動されてた。
目を開いたら鏡。そんな感じ。

もう全く意味が分からなかった。やめてくれよーとか思いながら、
鏡に目を凝らすと、白い服きてムンクの叫びみたいな顔した女かわからんけどそんなんが居た。
 
ああいう時って本当に声が出ないんだな。
逆に物凄い冷静になって、「ああ本当に居るんだ、見えたわ」ってなった。
見える前ってのはそわそわするんだけど、見えたら怖いぐらいに落ち着くんだよね。

んでまあ暫くみてると動かないことに気付いたんだ。
もしかしたらこれ錯覚なんじゃねえかって思って、
バカらしくて鏡ぶっ倒して寝たんだ。

で、次の日何事もなかったかのようにまたゲームして寝ての生活。
それの繰り返しで当然のごとく4単位しかとれなくて、
夏休み明けに2学期に向けて部屋の掃除を始めたんだ。

ぐちゃぐちゃに散らばった物を片付けて、ゴミを捨てて、押し入れの服も綺麗に畳んで整理してた。
んでジャケットとかは掛けたいなーって思ってたから、買ったツッパリ棒をセットしてたら、
ベコッつって押し入れの木?が取れたんだ。うおっ、やべーぶっ壊しちゃったって思いながら、
中をみたら尋常じゃない数のお札が貼ってあった。

唖然。もう瞬時に全てが繋がって理解できた。錯覚なんかじゃなかった。
物凄い速度で外に飛び出してバイクで実家帰った。

んで更に昔の話になるんだけど、
もともと中学生の頃、俺は中1の夏休み明けにイジメが原因で引き篭もりになって。
高校もそういう問題児を受け入れてる、フリースクールみたいなところに通ってたんだ。
それでも気はしっかり持てたから、
家で勉強するだけである程度の大学には入れたんだけど。

そんな高校なんだけど、2年生の時に彼女が出来て。
似たような境遇で性格で、多分彼女と出会わなければ高校も卒業できてなかった。
でも大学1年生の夏休みに振られた。彼女は専門学校に通ってて、
そっちの生活で忙しいって理由なんだけど、後から聞いた話だと他に好きな人ができたらしい。

俺は本当に20年間一度たりとも幽霊なんて信じてなかった。
実際に母親の家系が物凄く霊感強くて、よく見えるとか、
気持ち悪いとか、金縛りにあったとか言ってたんだけど
それでも絶対に信じなかった。何言ってんだよって話すら聞かなかったんだ。
見たことないから。

んでもまあ逃げて帰ってきたら誰も出ない。
鍵はあるんだけどチェーンしまってて。
しょうがないからその晩は漫画喫茶に泊ったんだけど
後から聞いた話だと玄関のレンズ(のぞき穴?)なんて言うかわからん
そこから見た俺の後ろに沢山いたらしい。

んでまあ長ったらしくなっちゃったからまとめると、

俺は夏に因果があるらしい。
おととし交通事故やっちゃったのもそうだし、去年親父が亡くなったのも夏。
生まれた時とか、何かが切欠になったとか、そういうので決まるんだってさ。

こえーなって思って。ほんと支離滅裂な文章ですまそ。 

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