丸太

830: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2005/12/04(日) 03:38:48 ID:GYUYfZrX0
友人の話。
幼馴染と近くの山へ枇杷を採りに行った時のこと。 
雑談しながら登っている山道の上の方から、何か転がってきた。 
断面に年輪が見える。丸太だ。大きさは一メートルほど。

勢いはなかったが、当たれば怪我くらいするだろう。 
やり過ごそうと道脇によった。 
丸太はそのままコロコロと二人の真横まで転がってきた。

そこでピタリと静止する。 
驚いた彼らを、何とも説明できない違和感が襲った。 
強いて言えば「何かに様子を伺われている」といった感じか。 
少し間があって、また丸太は転がり始める。 
丸太が視界から消えるまで、彼らは身動きできなかった。

後日、幼馴染が彼の祖父から聞いたところによると、二人が見たものは 
地の者にコロゲとかコログなどと呼ばれているものらしい。 
丸太に擬態しているが、実際は蛇の類だという。 
縁起が悪くなるので、行き逢っても無視しろと言われたそうだ。

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