山彦

788: 本当にあった怖い名無し 2006/08/05(土) 12:24:53 ID:QafMcw310
弟から聞いた話なんですが、夏休みに奈良の山間部に住んでいる友達の家に 
行った時の事。弟は帰るのが遅くなってしまい、日が暮れてから、友達と駅に向かって 
歩いたそうです。山道を下っていると、遠くに傘を被ったお爺さんの姿が見えたそうで、 
腰をかがめて歩いていたので顔は判らなかったけれど、
確かにこちらに向かって、山道を登って来たと言います。

ところが、いくら歩いてもお爺さんとすれ違う事が無く、
お互いの距離が一向に変わらなかったと言うのです。

しばらくすると友達が突然、「今日は休日だから電車もう無いわ」と言い出し、急いで元来た道を戻ったそうです。
結局その日の弟は、友達の家に泊まる事になったのですが、 
友達のお父さんに、その変なお爺さんの話をすると、
「ここいらにもまだ山彦の類がいるんやねぇ」と言っていたそうです。

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