廃墟

115 : (1/2)[sage] 投稿日:03/06/27 07:53
ガキの頃、近所の友達だかそうでないんだかよくわからん奴が 
突然家族ごといなくなった。引越しだとは思うんだけど、 
引越ししてる様子は全く見かけなかったんでホント「突然いなくなった」って感じだった。 
んで数週間後、ガキ特有の廃墟好きだった俺は友達と2人で残された家に進入を試みた。 
玄関は鍵がかかってて開かなかった。しかしリビング横の大窓は普通に開いてしまった。 
そして誰も見てないことを確認して進入。 
入ってすぐのリビングは普通に引越し後って感じで家具がなく所々にゴミやオモチャの残骸が落ちている程度。 
しかし・・・部屋の隅には異様なものがあった。白骨化した猫の死体。 
友達はかなりビビってたけど、俺はさほど驚きもしなかった。

とりあえず探索を続行し1階には他に何もないことを確認。その後2階へ。 
2階は子供部屋のような部屋があるだけだった。 
んで、そこで俺達はものすごいものを見てしまった。 
壁にくっきり残る「幼児サイズの赤い手形」 
あまり鮮明には覚えてないけど血液が垂れたような痕跡もあって 
やっぱり血の手形にしか見えなかった。 
そして、そのあまりの光景に後ずさりした俺達の目に入ったのは 
開いた押入れの仕切りの上にポツンと置かれ俺達を見つめる人形(どんな人形だったかは忘れました) 
もう友達と一緒にダッシュで近くの公園まで逃亡・・・ 
翌日、学校の友達にそのことを話したところやはり信じてもらえず、 
「今度みんなで見に行こう」ということになった。 
しかし数日後、急にその家の取り壊しが始まってしまい、 
結局2度目の探索はできなかった。 
あの血の手形は何だったのか、今も謎のままです。

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